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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > AV展開だった『モンテ・クリスト伯』

『モンテ・クリスト伯』稲森いずみが実の子の前で犯されかけるAV展開……米朝首脳会談中止の速報がかぶる奇跡も

■犯行現場で三つ巴のAV展開

 

 真海は、安藤が盗みや詐欺の前科がある人物で、青年実業家として紹介してしまったことを留美に詫びる。もちろん全て知って行っていたのだが、さらに真海は安藤が捨て子であることを意味深に告げ、留美はそれがかつて埋めたはずの自分の不義の子であることを悟る。真海は、安藤と体の関係を持つ留美を絶望させようと目論んでいたのだが、実の子が生きていたことを知った留美は涙を流し喜んだ。もちろん真の理由は真海には告げていないし、かといって真海も聞かなくてもわかっている。思惑だらけのドラマ。

 さらに真海は、安藤がさらに悪事をしようとしていることを告げる。

 そして、わざと留守にされた真海邸にまんまと寺角・安藤が侵入している最中、留美が安藤を止めようと現れる。

「サツにでも突き出すか? 俺に惚れたあんたが勝手に貢いだだけだろ? 腐ったババアを抱いてやったんだから感謝しろよ?」

 フルスロットルで本性を剥き出しにする安藤。しかし、菩薩と化した留美は「安藤君のこと私が守ってあげる」と、お構いなしに安藤を全肯定。

 かねてより大根疑惑のあった安藤役の葉山は不安定な芝居もありながらも、クズっぷりを好演しており、その大根ぶりはいい人に見せるための「演技のために演技」であったとみて間違いないが、演技に力が入りすぎて、侵入している男とは思えないほどの絶叫演技。これは演出の問題だが、さすがに状況無視しすぎで少し笑ってしまった。

 ここで寺角が留美を背後から殴りつけ、犯そうとしだす地獄展開。この辺のシーンはまんまAVの前半部分を見させられているかのようだし、しかも全員ずっと大声で、もうはちゃめちゃ。

 結局、留美を守ろうとした安藤は寺角を刺してしまう。動揺する安藤に「こういう時は、埋めればいいんだよ……」と指示をする経験者・留美さん。もちろん、22年前に自らが赤子(現・安藤)を埋めたことを踏まえての発言だが、まだ安藤は留美が自分の母だとは知らない。深夜に死体(瀕死)を埋めるために庭を掘る母と子。AVの次はホラーだ。

 95パーセント埋まったままの虫の息の寺角に、母親を殺された恨みを吐きつつ、自分の正体を明かす真海。

「俺は柴門暖だ」

 真海の人影を感じ途中で逃げた2人にかわり、最後まで土をかけ埋め終わった真海がつぶやく。

「これでまず一人」

 

■留美の覚醒

 

 翌日、アザだらけの顔で「私は私の人生生きることにしたの」と神楽に金をせびる留美は完全に覚醒したようで、その変貌ぶりはかつての鬼束ちひろのようだし、顔だけ見てると劉邦の時代の武将・黥布のよう。

 議員への賄賂をバラすと脅す留美の変貌ぶりに神楽が驚きつつ「お前、死ぬぞ?」と言い、それに対し「貴方もね」と留美がカウンターで言い返した最高のタイミングで「米朝首脳会談をトランプがキャンセル」のニュース速報が鳴り響く。最高なのか最悪なのか、どっちにしろ笑った。そしたら、画面の留美も声をあげて笑っており、個人的ミラクル。「久しぶりだね、私の顔ちゃーんと見てくれたの」と喜ぶ留美を呆然と見つめる神楽もよかった。

 経緯は違うものの、寺角が安藤に殺されるのは原作通り。だが原作では留美(エルミーヌ)はここまで倒錯したキャラではなく、ドラマにはいない娘のユージェニーのキャラが混ぜられていると思われる。

 さらに、前回発覚した毒盛り殺人鬼である入間瑛理奈(山口紗弥加)の悪魔っぷりは今回も見え隠れしており、

「未蘭(岸井ゆきの)お姉ちゃんに好きな人ができちゃったみたいだから準備をいろいろ急がなきゃなって」

「これからどういう風にお料理しようかなって」

「ママね、瑛人のためにこれからどうやってお料理しようかしらって考えている時が一番幸せなの」

 殺人のことを、例えながらとはいえ、幼い実の子にうれしそうに語るクレイジーぶりがすごかった。

 最近は、内容が盛りだくさんすぎてわかる人にはたまらないが、半端に見ている人には複雑すぎる展開になってきている。ぜひ多くの人に見ていただきたいドラマだ。

(文=どらまっ子HARUちゃん)

 

最終更新:2018/05/25 20:30
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