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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『孤独のグルメ』あの戦隊もファン?

『孤独のグルメ』来月には韓国編も! 実は『ルパンレンジャー』も大ファンだった?

テレビ東京『孤独のグルメ』番組公式サイトより

 6月の1日深夜・8日深夜には韓国編の放送も決定した絶好調『孤独のグルメ Season7』(テレビ東京系)。ソン・シギョンやパク・チョンアらの出演も話題だが、韓国でのこの作品の人気はかなりなものらしく、ただいま日本でツアー中の韓流アイドルグループ・MONSTA Xも、トーク中に五郎のモノマネを披露しているほど。そんな世界規模な人気を尻目に、今回も下町でひっそり一人飯を食ういつも通りの五郎。「第七話 墨田区東向島の納豆のピザと辛いパスタ」。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■『ルパンレンジャー』でもパロディに

 墨田区東向島。2駅隣の押上(元・スカイツリー付近)に比べ、昔の雰囲気が残っているのを感じながら井ノ頭五郎(松重豊)が行く。今回も雨。この番組はフィクションであるが、実在する店や街を使ったノンフィクションな部分もあるので、天候も生々しく感じる。

 訪ねた顧客から、あるブログを見せられ「探してほしい」と依頼を受ける。そこに写る女性を見て人探しの依頼かと困惑する個人貿易商・五郎。しかし探してほしいと言われたのは、その後ろに写る卓上型のアンティーク・チェスト(家具)。

 ブログのタイトル(=「ショッピングINシカゴ」)から、シカゴのものかと目星をつけ、業者仲間に一斉送信して情報収集。送信アドレスの中に滝山(前回のレビュー参照)のアドレス(takiyama-21@kgmail.com)があるのが、芸が細かい。

 ひとまず仕事終えての腹減りタイム。「思わぬ掘り出し店(みせ)」を探そうと意気込む五郎。

 ちなみにこの、路上でポツンとたたずむ五郎がだんだんと引きの映像になっていく、おなじみの「腹が減った」シーン、前回の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)という戦隊アクションもののドラマ中でパロディにされており、以前もレストランのシーンで『孤独』のBGMを使っていたし、どうやら『孤独』ファンが『ルパンレンジャー』制作スタッフ内にもいるようだ。

■とっつきにくそうな店主との攻防

 話を戻します。五郎は住宅地の中にピザの看板を発見、中にしっかり釜があることを確認すると、もう我慢できないテンションに。

「下町とピザ、なんだか急に相性がいい気がしてきた」と、興奮して入店。

「Cattolica(カトリカ)」という店名は、イタリア東部の街からとったものらしい。こぢんまりした店だけに大柄な五郎が入店すると、ちょっとしたガリバー旅行記のよう。かなり大げさに言うとだが。

 メニューは飾り気ない紙にざっくりと手書きで、ネーミングも実にシンプル。

ニンニクのPizza
タマゴのPizza
アンチョビのPizza

 など、やはり飾り気がなくていい。

 チョコレートのPizzaやココナッツのPizzaなど、いわゆる甘めのデザートピザにも興味を示しつつも、五郎がもっとも惹かれたのは「納豆のPizza」。しかし「初めての店で、いきなり変わり種を頼むのもなんだかなあ……」と外食あるあるっぽく尻込み。

 ややとっつきにくそうな店主にハーフ&ハーフにできるか恐る恐る聞いてみると「できるものとでないものがあります」との返事。『納豆』と『生ハム』はできるかと問うと、釜を見たまま店主は「できません」とにべもない。

 しかし「納豆のピザは卵を使うんで生ハムと一緒にできない(焼けない)んですよ」と納得できる説明をしてくれる。焼く時間が関係してくるのだろう。店主も決して悪い人ではなさそう。だが、まだ五郎と噛み合っていない。

 和風のPizza(おかかや切りイカ)も気になった五郎は、それと『納豆』のハーフ&ハーフは? と問うが、即座に「できません」攻撃。

 店主からピシャリと言われるたびに「うっぷ」「うっぷっぷ」とリアクションする、かわいい五郎。結局、『納豆』生かしでできるものとして教えてもらった『ハムとタマゴ』でハーフ&ハーフを注文。

「しかし(ハーフ&ハーフできるかと)言ってみるもんだあ」と、交渉を成し遂げた自分に満足げな五郎が、女性客にはサービス気味なトークを振る舞う店主を、どこか納得いかなそうに見つめている。いいシーン。

 そんなどこか噛み合わない店主が「ハムとタマゴ&納豆のピザ」を持ってくる。まずは『納豆』パートを頬張る。

 溶けたチーズの中に納豆が見え隠れしつつ、中に半熟っぽい卵。そこに大きめにカットされた焼き海苔や白ごまのトッピングが散らばる。「白飯をピザ生地に変えたら驚くべき納豆世界が現れた」と五郎も感激。

 朝食のような組み合わせは相性いいだろうし、「納豆と卵はテッパンだ」し、納豆とチーズという発酵食品同士も合うだろう。合うものだらけの贅沢。こうして考えるとピザというものは実に「合うもの」を探す料理だ。まあ料理とはそもそもそういうものなのだが、ピザは特にその傾向が強い気がする。そんな中、納豆という癖の強いものがビンゴだったのだからさぞ五郎もうれしかっただろう。

「俺は今、納豆大好きな日本人で良かったと、腹の底から叫びたい」

「納豆とチーズ、日本とイタリアが糸を引きあって美味しくなっている」

「平和と友好の納豆」

 五郎、興奮。

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