『コンフィデンスマンJP』ついに視聴率微増がストップ! 低視聴率の要因は“ストーリーの使い回し”!?
#どらまっ子 #コンフィデンスマンJP #許婚亭ちん宝
5月14日放送の『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)第6話「古代遺跡編」。
ボクちゃん(東出昌大)が訪れた寂れたラーメン屋の夫婦は、地方再生のために計画されたふれあいモールの完成を心待ちにする。しかし2年後、店を再訪すると、計画は産業廃棄物処理場の建設に変更されていた。コンサルタントの斑井満(内村光良)が地方再生を謳い低価格で村の土地を買い、産業処理会社に転売したのだった。
ダー子(長澤まさみ)たちは、ニセモノの遺跡を発掘させることで処理場の建設をストップさせようと目論む。しかし、元考古学研究者の父親のせいで苦労を強いられた息子の斑井は遺跡発掘そのものを憎んでいた。ダー子はそれを逆手に取り、斑井の父親が唱えた諸説が正しかったと歴史の捏造まで試みる。斑井は、処理場で得る利益と遺跡発掘の情熱との間で心が揺れ動くようになっていく。
以上が6話のあらすじ。突飛な切り口はいつも通りであるが、今回は過去の回ほどワクワクした気持ちで見ることができなかった。SNS上の書き込みも、「回によって当たり外れがある」「自分には合わなかった」など厳しい意見も目立つ。今回は、その要因を探りながら、第6話を振り返りたい。
(これまでのレビューはこちらから)
■1話完結型の弱みだけに留まらぬ、本作のマンネリ化
勿論、批判的な書き込みばかりではなく、好意的な書き込みも多々あった。内村光良が真面目に悪役を演じたことへの賞賛。レキシの楽曲「狩りから稲作へ」がBGMで流れ、アフロヘアのダー子たちがニセモノの土器を作る演出に笑った人も多かったようだ。
脚本も高い水準を保っていた。産業廃棄物処理場を絶対悪として描かず、建設現場の人間がラーメン屋に集まり店の経営が潤うオチ。遺跡マニア達の情熱に触れた後、斑井が金に群がる女とイチャつく自分を、映し窓に見て我に返る場面。善悪というものを明言せずに視聴者に感じ取らせる、古沢良太の脚本はいい味を出していた。
しかし、父親のようになりたくない息子が利益至上主義者となり、ダー子たちとの出会いで純粋さを取り戻す構図は第3話「美術商編」と似通っている。しかも石黒賢演じる美術商の方が『リーガルハイ』(同)の主人公・古美門(堺雅人)のように、弁もキャラも立っていて、強敵に見えた。
全10話もあるのに展開の被りを指摘するのは酷ではあるが、毎話悪人を騙すという骨子が変えられぬ物語ゆえ、肉付けを変えなければ新鮮さが損なわれてしまう。同じ肉付けだとしても、第3話を上回るハラハラする展開と感動を第6話では見せてほしかった。
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