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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 吉本芸人“大阪原点回帰”の弊害

吉本芸人“大阪原点回帰”の弊害あらわ……「先輩のコンパセッティングが忙しすぎる」

ナインティナイン・岡村隆史

  月亭方正(山崎邦正)、東野幸治、今田耕司……。長年、東京で売れっ子だった吉本芸人の“大阪原点回帰”に拍車がかかっている。近年はダウンタウン、ナインティナインの岡村隆史までが関西ローカルでレギュラー番組を持つなど、その流れは顕著だ。

「名前があるので、企画案が通りやすいのは助かるわ」

 関西を拠点に活動するベテラン放送作家は、この流れを歓迎する。

「東京の放送局は視聴率に苦しんでるって言うけど、それは大阪でも同じや。テレビ局からの予算もどんどん削られる一方やし、ここ数年で再放送枠が一気に増えた。新規で制作できる番組が減った影響が、そういった部分に表れていると思うけどな」(同)

 冒頭で触れたタレントたちは現在、月亭方正を除いて拠点は東京。そのため、隔週での収録が軸となるが「それでも、百戦錬磨の男たちやから収録も早く済む。本人たちも東京の局と比べて規制がいし、友達にも会えて羽を伸ばせるのも気に入っているみたいやね」(同)。

 だが、喜んでばかりもいられない。現在、中堅クラスの芸人は「ほとんどが東京に行ってしまった。理由はズバリ、関西で仕事がないから。ずっといる芸人もいるけど、ギャラの単価はあまり上がりませんからね。まあ、月亭八光みたいにタニマチをたくさんつかまえられる芸人なら、あまり関係ないですけどね」(在阪テレビ局編成マン)。

 本来なら、もっと下の若手に仕事が回るはずだが、その若手たちも肝心の芸を磨く時間が取れないのだという。

「大御所芸人が来れば、彼らが最優先となるのは当然のこと。となれば、大物のプッシュがなければ以前にも増して仕事にありつけなくなった。若手は夜な夜な、先輩芸人が来阪するたびにコンパなどをセッティング、ご機嫌をうかがいながら、なんとか番組に出してもらおうと必死で、芸を磨いたりすることが二の次になっている実情がある」(同)

 若手にとっては目の肥えた先輩たちに認められれば、一気に売れるチャンスが拡大するが、一方ではその弊害にも悩まされているようだ。

最終更新:2018/05/18 20:00
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