ブルゾンちえみが「消えそうで消えない」理由とは……実は「マツコ・デラックスに近い」との分析も
#テレビ辛口研究所 #ブルゾンちえみ
オースティン・マホーンのBGMと「35億!」のフレーズ、独特のメイク、後輩のブリリアンを従えて高飛車キャリアウーマンとして女性たちに上から目線でアドバイスするネタでブレイクしたブルゾンちえみ。
2017年は、『R-1ぐらんぷり』で決勝進出、日本テレビ系『24時間テレビ』のマラソンランナーを務めたほか、『ユーキャン新語・流行語大賞』で「35億」がトップ10を受賞した。
このように、あまりに急激かつ過剰な露出と、強烈なインパクトから、「すぐに飽きられそう」「一発屋になりそう」と予想した人は多かったのではないだろうか?
しかし、2018年5月現在、以前ほど多数の番組に出演しているわけではものの、NTTドコモのCMや、「ブランディア」のCMなどで相変わらず頻繁にその顔を見かけるし、『コンフィデンスマンJP』第3話(4月23日放送分)では、美術商を演じた石黒賢が「3.5億! 3億5,000万で私に売ってください!」と言い放つシーンの背後で長澤まさみがブルゾンちえみの仕草をマネし、直後にブルゾンちえみとコシノジュンコが出演するドコモCMにつながるという連携が話題にもなった。
今年3月には岡山県の「おかやま晴れの国大使」に就任もしている。
もともとブレイクのきっかけは、17年1月放送の『ぐるナイ!おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴今年も誰か売れてSP』に出演し、優勝したこと。
そこから1年半近く経つ今もなお、ブルゾンちえみがテレビの世界に「生き残っている」ことを想像していた人は、どれだけいるだろうか。
ネタ番組などが少なくなっている今、次の流行りの芸人が現れないだけかもしれないが、正直、トーク力がさほどあるわけでも、アドリブができるわけでもない気がするのに……。
ブルゾンちえみを取材した経験のある雑誌編集者は、印象について次のように話す。
「別に面白いことを言うわけではないんですが、とにかく真面目で礼儀正しい、きちんとした人。地方国立大卒という、地味な感じの頭の良さも好印象なのかもしれません」
週刊誌記者も、取材時の印象について語る。
「ブルゾンさん自身はすごく普通で、真面目で、良い人でした。どちらかというと、面白かったのはwithBの天然発言のほうで、ブルゾンさんは、それを傍らで聞きつつ、ツッコむわけでもなく、『いや、いま聞かれてるのはそういうことじゃなくてね……』などと訂正したり、軌道修正や補足をしたりすることが多かったですね」
また、ある放送作家は人気が持続している理由について、次のように分析する。
「ブルゾンちえみさんは、ネタは1つブレイクしたものの、トークを振られて面白いことを言えるわけではないですし、引き出しもたくさんあるわけではないですが、笑いをとれなくても、別に焦らないし、本人はそれほど気にしていないんです」
では、ブルゾンちえみの強みとは何なのか。
「実は、強みは、あの声と堂々とした態度という2つの要素だと思います。特にキレイなわけじゃないし、それでいて自分を落としたり卑下したりすることもない、動じない雰囲気が絶妙で、女性は憧れる部分があるのでは?」
そもそもブルゾンちえみの人気の出方は、いわゆる「芸人」とはちょっと違うとも言う。
「もともと外国の人や映画、音楽などが好きで、女優もやるなど、好きなことを貫いています。話すことが面白いわけではないけれど、ずっと聞いていられる。大きく分けると、マツコ・デラックスさんに近いタイプというか、名言・格言を言ってくれる爽快さにOLさんなどが癒やされ、その生きざまに共感している気がします」
面白いことを言うわけではなくとも、その存在感が愛され、重用され続けているブルゾンちえみ。まだまだ活躍は続きそうだ。
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