『ブラックペアン』治験コーディネーターの描写が酷すぎ! ついには薬理学会が抗議文を送付へ!
#ブラックペアン
現在、TBS系にて放送されているドラマ『ブラックペアン』。嵐の二宮和也が久々の連続ドラマ主演、また『陸王』『半沢直樹』といった高視聴率ドラマを生み出している日曜劇場枠での放送ということで注目度も高く、平均視聴率も12~13%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をキープ。今期放送のドラマの中でも、好調な作品のひとつだ。
同ドラマは、二宮演じる“態度は悪いが手術成功率100%を誇る”天才外科医・渡海征司郎を中心に、新技術導入を巡る不正や病院と製薬会社、医療機器メーカー、そして厚生労働省との癒着問題などに立ち向かっていく医療エンターテインメントドラマ。作家であり現役医師でもある海堂尊の『ブラックペアン1988新装版』(講談社)を原作にしているだけあって、“本格的な医療現場シーン”が見られることも注目するべきところ。だが、実は、加藤綾子演じる治験コーディネーターの描き方に対し、批判の声が上がっているのだ。
「第1話放送直後から、Twitter上には医療従事者からドラマに対する批判の声が続々と上がっていました。その声のほとんどが、カトパン演じる治験コーディネーターについて。『毎晩医者と会食して、頼まれたことを調べるのが仕事じゃない。むしろあんなこと一度もしたことない』という声や、『ろくに説明もしないで、患者にお金を渡したりすることはない』『治験で負担軽減費として300万円支払っているが、実際にはあり得ない』といった、現実と違いすぎるという指摘が相次いでいます。また、ドラマのせいで『薬剤や医療機器の国内の開発に対して不信感や反発を覚える人たちが増えるかも』と危惧する声も上がっていました」(ドラマウォッチャー)
指摘を受けた治験コーディネーターは、原作には登場しないドラマオリジナルのキャラクター。スタッフ側がストーリーに合うように作っているため、実際の仕事内容と違っているようで、ドラマ公式ホームページには小さく、『登場人物の行動は、治験コーディネーターの本来の業務とは異なるものも含まれています』と注意書きが書かれている。
Twitterで指摘した人たちも、「ドラマ上の演出だとはわかっている」とのことだったが、あまりにも酷く描かれているため、「フィクションだとしてもこの描かれ方は遺憾だ」と激怒しているよう。現在3話まで放送されているが、放送のたびに批判の声が上がる状態で、一向にやむ気配はない。
さらに、この状況を重く見た「一般社団法人 日本臨床薬理学会」は5月2日に、「同ドラマでの治験コーディネーターの描写が事実と大きく異なる」として抗議文をTBSへ送付したと、公式facebookにて発表。抗議文の最後には、「CRC(治験コーディネーター)の使命、現状等を正しくご認識頂き、あまりにも現実と乖離した描写を避けて頂くよう希望する次第であります」と語っている。
注目されているドラマだけに、ドラマスタッフには今後気をつけてほしいものだ。
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