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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『孤独のグルメ』に『ガキ使』キャラ

『孤独のグルメ』今シーズン初の地方遠征は群馬! 『ガキ使』のあの人気キャラも登場で……

テレビ東京『孤独のグルメ』番組公式サイトより

 おじさんがぶつぶつ言いながら一人で飯を食ってるのを、どこかシンクロしながら鑑賞するドラマ『孤独のグルメ Season7』(テレビ東京系)。第4話はSeason7初の地方遠征、しかもダブルヘッダー。「第4話・群馬県甘楽郡 下仁田町のタンメンと豚すき焼き」。

(前回までのレビューはこちらから)

■仕事前にいきなり食事

「ずいぶん早く着いちゃったな」

 旅情たっぷりな台詞とともに井之頭五郎(松重豊)が降り立ったのは、上信電鉄・上信線の下仁田駅。2両ほどのローカルな車両から降り立つ導入は映画のよう。

 商談で来たはずだが、駅を出るなり渋い路地を見つけ散策し出す。

「うわー、よく『残ってる』なあ」という台詞から、根っからの街歩き好きぶりがうかがえる。撞球場と書かれた木造丸出しのビリヤード場に感激したり、「食亭エイト」という趣があるんだかないんだかなリアルな店名を見て「味のある店名だ」と感心したり、仕事する前から自分なりに地方を満喫しちゃう幸せそうな五郎。

 そんな中遭遇したのが、地元に愛されていそうなこれまた渋い中華食堂。

「一目惚れしちゃう面構え」に惹かれた五郎は「餃子・タンメン 一番」と掲げられた看板を見るなり「こんな店にタンメンとか言われると、腹が、減ってきた……!」と、まだドラマのオープニング前なのに空腹宣言シーンと同時に入店、すぐさま食事シーン。今回は忙しそう。

 餃子とタンメンを注文し、老齢の主人が1個ずつ小麦粉の団子を皮に伸ばしていく様に感嘆する五郎。

「注文の都度、この作業をやってるのか……!」

 横では奥さんらしきお婆さんが、年季の入った中華鍋を振っている。この無駄のなさすぎる所作が、あまりに堂にいっていたので気になり調べてみたら、どうやらこのご夫婦、ご本人らしい。

 主人の朴訥とした台詞回しは、まるで往年の笠智衆のよう。

「作るとこ見ながら料理待ってるの大好き」とカウンターから無邪気に覗き込む五郎。今日も楽しそう。

 まずはタンメン到着。五郎は「一目で美味いのがわかる」というエスパーのような発言をしていたが、確かに間違いなさそう。変な言い方だが、美味いタンメンって絶対に美味い。

 一口食うなり、しみじみと「あー、これはいいタンメンだ……」と幸せを噛み締める。

 見ているだけで口に噛みごたえが伝わってくるような、むちむちの太麺。

「肉は少し、野菜はもやしとキャベツと人参。それだけ。具材を削ぎ落とした『引き算のタンメン』」モノは言いようだが、とにかく美味そうだから説得力が半端ない。

 途中、美味さに感激しながら五郎がタンメンをすするシーンがワンカット長回しで1分40秒に渡って繰り広げられ、最後は「久しぶりにスープ全飲み」、まさに「うますぎて止められん!」のが伝わってくる渾身の食べっぷりを見せてくれた。

 ここで餃子到着。正直カタチはさほど綺麗ではない。潰れ気味で、ごてごてとくっつき合い、ボテッと塊になった餃子。しかし、その皮の焦げ具合や、もちもちした輝きっぷりが絶対美味いやつだと予感させる。今まで幾度となく餃子は登場しているが、そのどれとも違う存在感。店員の沼田(戸塚純貴)に言われた通り、酢多めに醤油とラー油でかぶりつく。

「焦げがジャスト」という、いい表現。焦げを噛んだ時に出る音が、感触を想起させまくる。具材に何が入っているとかはわからないままだが「これはいい店に当たったあ」という五郎の感想が全てだろう。そして、あの名言まで飛び出した。

「こういうのでいいんだよ、こういうので」

 余計なことをせず、それでいて必要最低限の要素がしっかりしている品が出てきた時、五郎が口にする言葉。原作では板橋でのシンプルなハンバーグランチが出てきた時に言っているのだが、結局その際は、外国人店員にきつくあたりすぎる不遜な店主に五郎が憤慨し、完食せずに店を出たあげく、路上で逆上し襲いかかってきた店主にアームロックを決め懲らしめるという、ドラマではあり得ない原作屈指のシーンが展開された。松重は柔道2段なので、かのシーンを踏まえてのキャスティングかと思われたが、Season7現在、そういった展開はどうやらなさそうだ。

■『ガキ使』のピカデリー梅田も登場

 商談を終え、駅で帰りの電車を30分待つつもりが2時間以上ベンチで居眠りして、3本も電車を乗り過ごしてしまう五郎。長い時間見てたのに、起こしてくれずニタニタしてる駅員(正名僕造)もいい味を出していたが、ベンチで「秘湯中の秘湯だよ」と温泉を勧めてきたお年寄り(菅登未男)が、『ガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の入れ歯怪談師や入れ歯考古学者としてお馴染みの「ピカデリー梅田」だったことにびっくりした。孫役らしき女性に手を引かれていたもののお元気そうで何より。御年87歳。

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