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フジテレビ『モンテ・クリスト伯』原作に忠実かつエグい展開……“どろどろの復讐劇”が本格化

フジテレビ系『モンテ・クリスト伯─華麗なる復讐─』公式サイトより

 日本でも『巌窟王』として有名な170年前の名作を下地とし、無実の罪で投獄された男の壮大な復讐を描く『モンテクリスト伯 ─華麗なる復讐─』(フジテレビ系)。脱獄し、莫大な財産を手に舞い戻った紫門暖あらためモンテ・クリスト・真海(ディーン・フジオカ)が、復讐相手となる各家庭に接触し始めたのが今回の第3話。各家庭の内側に隠された秘密がボロボロ出て来ます。

(前回までのレビューはこちらから)

■南条家への接触

 シーカヤックで遭難しかけた女性と女の子の2人組を助けた真海(暖)。この子は、南条幸男とすみれの子ども・明日花(鎌田恵怜奈・原作でのアルベールに相当)で、一緒に乗っていたのは幸男のマネジャー・江田愛梨(桜井ユキ・原作でのエデに相当)。

 原作通りなら、この物語でキーマンとなるであろう江田は真海とつながっており、遭難も実は真海と江田が仕組んだこと。それを知らない南条は真海に感謝する。

 前話から1年経っている(2018春)のだが、守尾英一朗(木下ほうか)の葬儀の日、港で話したことも幸男は覚えていないようだ。かつての親友なのに。

 明日花が遭難時に江田に飲み水を譲ったことに触れ「普通なら足を引っ張り合うものですからね」と真海が幸男にカマをかけるも、やはり気づかれない。

 数年前ディーン・フジオカが突如日本の芸能界に現れた時から、もやもやと感じていた「誰なんだお前は?」感がシナリオと関係ないところで見事に生きている。

■すみれは暖に気づくのか?

 そしていよいよ元・最愛の妻であるすみれとの再会。今回すみれが真海と会った際、暖だと気付く様子は見られなかった。しかし、真海はなかなか紅茶を飲まず、これは彼が猫舌であることを示しているはずだ。第1話では、すみれの前で猫舌ぶりを披露しているし、2話でホームレスのようなかっこうで舞い戻った際も、信一郎の振る舞った味噌汁を熱がるそぶりがあった。この「暖」の名残りに、すみれは気づいていないのか?

 明日花は遭難時、母親(すみれ)から「星が(帰る場所の)目印になってくれる」と聞かされていると発言しており、これはすみれが暖のことを今でもしっかり想っていることの証ではないだろうか。そして、今の真海にとっての帰る場所とはどこなのかが気になる。

 ちなみに、真海はすみれの出した紅茶とシフォンケーキを口に入れたものの、家の外で嘔吐している。これがどういう状況なのかはまだわからないが、原作では、モンテ・クリスト伯は復讐しようと狙う相手が差し出した食べ物は決して口にしないように描かれている。これを下地としているのは間違いないだろう。

■神楽への接触

 真海は不動産業を営む神楽とも接触、莫大な資産をちらつかせ「金づる」のふりをして神楽の金銭欲を刺激する。

 元・漁師仲間の神楽だが、真海の贈り物である釣竿をゴルフクラブ代わりに素振りするところから見て昔の面影は消えており、前話ラストで神楽が真海を指して言っていた「成金」が、実は神楽そのものであることがわかる。それは、自宅とはいえ秘書の牛山(久保田悠来)の前で平気で下着になったりと生粋の育ちの良さでない仕草からもうかがえる。

 実はこの釣竿には盗聴器が仕掛けられていることも神楽は当然知らず、お返しに真海へリールを送るのだが、そのリールを真海が何度も何度も木槌で叩きながら壊す行動から、神楽への恨みの深さを感じることができる。

■入間家への接触

 入間公平の妻・瑛理奈(山口紗弥加)の飲み物にアレルゲンである蕎麦粉を混ぜて発作を起こさせ(実行したのは江田愛梨)、それを助けることで入間家に侵入、接触し出す真海。瑛理奈は血のつながった実子の瑛人を溺愛しており、入間の前妻との子・未蘭(岸井ゆきの・原作でのヴァランティーヌに相当)とは溝があるようだ。

 公平の前で、ともに自分を陥れた仲間の神楽の名前を出すことで反応を確かめる真海。

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