『瓜田純士に勝ったら10万円』衝撃の結末──! “キングオブアウトロー”のいちばん長い日
#THE OUTSIDER #瓜田純士
●山口勇(33歳・群馬)
――参加動機を教えてください。
山口勇(以下、山口) 当初参加予定だった選手が欠場になったらしく、リングスさんから1週間前ぐらいに電話が来て、「出てくれないか?」と頼まれたんですよ。だから動機は特にない、というのが正直なところです(笑)。
――急なオファーで大変でしたね。
山口 試合があるときは73から74キロがベスト体重なんですけど、そもそも試合する予定がなかったので、オファーの段階で61キロぐらいまで落ちちゃってまして。今回の規定体重は65〜70キロ。「計量のときに65キロないとダメ」と言われたので、この1週間、無理やり食って増やしました(笑)。
――本日は最大で3試合行うことになりますが、大丈夫ですか?
山口 ワンデイトーナメントは初めての経験ですけど、まあ大丈夫じゃないでしょうか。
――山口さんはアウトサイダーでの戦績が6勝5敗1分で、ベストバウト賞の受賞歴もあるなど、格闘経験が豊富です。瓜田戦に対する意気込みをお聞かせください。
山口 俺が余裕でブッ倒して、「格闘技はそんなに甘くないよ」ということを教えてやりたいと思います。
――ところで山口さんの体には、立派な和彫りが入っていますが、過去はそちらの世界にいらしたんですか?
山口 ご想像にお任せします(笑)。今はなんでもない普通のおじさんですよ。
●QUMON(37歳・京都)
――どういう経緯で、今回の企画を知りましたか?
QUMON 格闘技仲間と飲んでる最中、Twitterかなんかで知って、ノリで応募しただけですわ。ゴッドハンド奥井くんとか鷹亜希くんが「行っとけよ〜」言うから、「ほな、やっとこか〜。どついとくか〜」てなノリですわ。
――応募書類を拝見したら、「東の不良を殴ってみたい」と書いてありました。
QUMON ブン殴りたいね。ほんで目立ちたい。瓜田を殴ったら目立つでしょ?
――瓜田さんのことを、よくご存知で?
QUMON ニュースとかでね。有名っちゃ有名ですやん? 男らしいイメージあるさかい。アウトサイダーにも出てはった気がするし。試合の映像はなんも見てへんけど。
――QUMONさんの格闘技歴は?
QUMON ダイエットの一環で始めて、2年半程度。今日の試合で10試合目ですわ。本来はグラップラーで、タックルで上とってパウンドしたりキメたりが好き。優越感に浸れるやん? キックルールは今回が初めてやけど、ボコボコにブン殴って、一生消えへん傷痕を残してやりたい。そういうの、めっちゃ楽しいやん。
――QUMONさんは、元アウトローなのでしょうか?
QUMON ただの、ちょけ野郎ですわ。京都でちょけて友達増やして、「あははは〜!」言うてるだけの男ですわ。10万ゲットしたら、地元でパーティーさせてもらいますわ。「ひゃっは〜!」言うてね。
と、ご機嫌だったQUMONだが、その1時間後には、こう怒鳴り散らしながら会場内を練り歩いていた。
「ストロングゼロおじさんが、バックレたってホンマか!? なんや、あのボケッ! しばいたろか!」
記者が運営に確認したところ、「ストロングゼロおじさんはバックレたわけではなく、体重が1.5キロオーバーで失格になった」とのこと。しかし、これを聞いて、QUMONの怒りがさらに増幅。
「1.5キロぐらい、今からでも絞れるやろ! ストロングゼロおじさん、どこにおんねん!」
ストロングゼロおじさんが失格となった場合、トーナメントの逆ブロックの菊嶋が不戦勝となるため、QUMONが怒るのも無理からぬところだが、「ストロングゼロおじさん」という名前が随所で飛び交うため、どこか滑稽さも漂う騒動となった。
一方、その頃、選手控え室では、これから対戦するかもしれない瓜田と山口が同部屋で鉢合わせになるハプニングが発生。「おまえがサウスポーの奴か?」と瓜田が山口に話しかけ、一瞬、緊張が走ったが、「頼むから今日はオーソドックススタイル(右構え)で戦ってくれよ」と瓜田が冗談交じりの注文を出し、山口が苦笑しながら「できるだけそうします」と切り返すと、場の空気が和んだ。
ここに長居すると戦闘意欲が削がれると判断したのだろうか。以後、瓜田陣営は控え室にはほとんど立ち寄らなくなり、廊下やエレベーター前などでウォーミングアップを開始。
練習の合間を縫って、瓜田のセコンド2名にも話を聞いた。いずれも瓜田が9カ月前から所属する「リバーサルジム東京スタンドアウト」のインストラクターで、パンクラスなどで活躍中のプロファイターである。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事