NHKが苦肉の策! 視聴率急降下の大河ドラマ『西郷どん』を“史上初”の深夜に再放送
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NHK大河ドラマ『西郷どん』(鈴木亮平主演/日曜午後8時~)の視聴率が急降下する中、同局が苦肉の策ともいえる手に打って出た。22日に放送された第15話の再放送を、深夜枠でオンエアしたのだ。
その再放送が流されたのは、26日の『NET BUZZ』(午後11時55分~)の枠。同番組は、ネット上で大きな反響のあった(バズった)番組をアンコール放送するもの。
同話「殿の死」は、薩摩軍を率いて京を目指す上洛計画を始動させた島津斉彬(渡辺謙)が、突然倒れて死亡するという衝撃のエンディングとなったが、「そのシーンがネット上で話題になった」ため、『NET BUZZ』で放送されるに至ったという。大河が深夜にオンエアされるのは史上初の事態だ。
「大河ドラマは毎週土曜午後1時5分から再放送しています。これは大河の“格”を考慮してのものです。ただ土曜昼間では、在宅率が低く、それを見ている視聴者は多くはないでしょう。一般的に視聴者のライフスタイルも変わり、深夜にテレビを見る層は少なくありません。NHKも、それを承知しているから、連ドラや、『ブラタモリ』『鶴瓶の家族に乾杯』といった人気番組の再放送を深夜に流しているのです。ただ、大河は“格”の問題もあったので、それはやってきませんでしたが、視聴率が急降下して、もう背に腹は代えられないということでしょう。この回をできるだけ多くの視聴者に見てもらって、第16話以降につなげたいのだと思われます」(テレビ誌関係者)
『西郷どん』は初回15.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、史上ワースト2位の発進となったものの、第2話以降は、14~15%台をキープ。極端に高い回こそないものの、安定した数字をキープしていた。ところが、1日に特別編を放送。本編の放送を休んだことで、“いい流れ”が止まってしまい、2週ぶり放送の第13話(8日)は13.0%まで落ち込んで自己最低を記録。続く第14話(15日)は11.9%まで下げてしまった。第15話は13.4%まで持ち直したものの、ここ3回は低視聴率が続いている。
「1日に特別編を放送するため、本編を休止し、その後の視聴率急落につながりました。これは、明らかな編成上のミスです。第15話は斉彬が亡くなる重要な回。従って、できるだけ多くの視聴者に見てもらう必要があったのです。そのため、『NET BUZZ』で緊急再放送することになったのでしょうね」(同)
昨年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(柴咲コウ主演)は全話平均12.8%で、史上ワースト3位の低視聴率に終わっており、NHKとしては、2年連続の不振は避けたいところ。第16話(29日)からは、回想シーンを除き、主演・鈴木の強力なサポート役だった渡辺が出演しないとあって、ここが正念場。このままズルズルと低視聴率に沈むわけにもいかないだけに、NHKもなりふり構わぬ姿勢に出たようだ。
(文=田中七男)
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