浅田真央が現役時代に受けた残酷な質問! アスリートの尊厳をメディアが傷つけること
4月22日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)に浅田真央(27)、鈴木明子(33)、村上佳菜子(23)が出演。浅田真央が現役選手時代に受けた一部のメディア取材に対して、言及した。番組内で浅田真央は、2014年のソチ五輪に出場したときのことを回想、日本国中から期待がかけられていたことに対して「重圧になることはなかったかな」「自分もメダルがほしかったから」と話した。街で声をかけられることについても「親戚が増えたみたいで、『真央ちゃん大きくなったね』とか言われると自分もそれで頑張ろうと思えたし温かい気持ちになれた」と、むしろ感謝していたという。
しかしソチ五輪後、休養明けの大会でなかなか結果が出ない状況が続いた時には重圧を感じるようになったと告白。「すごく楽しい楽しいという思いでずっとやってきたので『無理かな……』と思った」と辛い日々を過ごしていたという。そして、「取材で『もう限界なんですか?』と聞かれて、つらいなって思うことがあった」と口にした。
その当時、浅田真央への取材は過熱しており、またテレビ番組のコメンテーターたちの意見も目に余るものが多く、たびたび問題視されていたことは確かだ。2011年にはラサール石井(62)が自身のTwitterで「浅田真央ちゃんは早く彼氏を作るべき。エッチしなきゃミキティやキムヨナには勝てないよ。棒っ切れが滑ってるみたい。女になって表現力を身に付けて欲しい。オリンピックまでにガッツリとことん! これは大事」とひどいセクハラ発言を投稿した。
2014年5月放送の『スッキリ』(日本テレビ系)での、テリー伊藤(68)による浅田真央インタビューも、絶句する内容だった。テリー伊藤は「(休養中に)恋をしたい?」「どんな恋をしたい?」「デートはどこにいく?」「デート後は何をする?」など競技と無関係の質問を連発。
テリーは今年の平昌五輪でフィギュアスケート女子シングル金メダリストとなったアリーナ・ザギトワが来日した際も、そっくりそのまま同じ姿勢だった(アリーナ・ザギトワ選手への恥ずかしい接待「日本のどこが好き?」「好きな男子は?」「高いお寿司だよ」)。
浅田真央は2017年の引退会見でも、「結婚の予定は?」という好奇的な質問を投げかけられている。こうした質問の延長線上に、重圧を負っているアスリートに対して「もう限界なんですか?」とぶつけるという、礼を欠いた態度があるのではないか。そしてもちろん私たち自身が観客として、選手に対して敬意を持たない軽薄な視線を改めていかねばならないだろう。
一方で選手を引退した最近では、浅田真央もプライベートに関するトークを滑らかにしている。3月放送の『サワコの朝』(TBS系)や『クローズアップ現代+』(NHK)では「最終的な夢は自給自足」と明かし、狩猟へのあこがれを語った。司会の阿川佐和子(64)が「それなら猟師の人と結婚したほうが早いと思う」と促すと、浅田真央は笑いながら「考えます」とコメント。
また今回放送された『ボクらの時代』では、「結婚願望はあったけど、やりたいことが見つかったから彼氏とか結婚とかもういいや」と明かし、村上佳菜子が「結婚もしたいし子供も欲しいけど、結婚までの過程がもう面倒くさい」と語ると「それ、すごくわかる」と共感を示していた。
現在はIMG Worldwide, Inc.(インターナショナル・マネジメント・グループ)と契約を結び、マネジメントを委託。4月24日発売の『GQ JAPAN』の表紙を浅田舞と姉妹で飾り、モードな装いで新たな一面をファンに見せた。これから先、タレントとしてテレビや広告に出演していく機会はさらに増えるかもしれないが、浅田真央の軸はあくまでもスケートにある。今後は指導者としての道も検討しているとのことで、まだ27歳と若い彼女が、長い人生をどのように彩っていくのか――今度こそ敬意を持ってその活動を見守っていきたい。
(ボンゾ)
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