『Missデビル』菜々緒、厚化粧とフラット演技のせいで「クビ切りアンドロイド」状態に!?
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今や悪女役を演じたら右に出る者がいないほどの活躍を見せる菜々緒が、“悪女を超えた悪魔になる”がコンセプトということで、放送前から話題を集めていた本作。公式サイトのメインビジュアルでは、濃いめのメイク&スーツでビシッと決めた菜々緒が大鎌を持ち、ダークな雰囲気を醸し出した姿を見せているため、新たな代表作になるのではないかと、筆者も期待していました。
しかし、眞子のしゃべり方には抑揚がなく常にフラット状態。アメリカ帰りを意識したというバッチリメイクも相まって、悪魔というよりは“ケバいアンドロイド”といった感じ。新入社員のクビ切りを独断したのも、その裏に何かワケがあるのかと思いきや、人事費の削減が目的というひねりのなさ。これでは単なるクビ切りロボットにしか思えません。
研修の最初、退職願について言及した際、眞子は博史たちに向かって、「(企業での)死に方を学んでください」と語りかけたんですよ。2015年に電通の女性新入社員が過労自殺したことをきっかけに、ブラック企業についての報道が多い昨今ですから、“自殺するぐらいなら退職しろ”というメッセージを込めたストーリーになるのかな、と思ったのですが、そうではなかった。
というよりもむしろ、南雲が自殺未遂を起こしちゃってる。たいして大きな木なんてない場所なのに、木がクッションになって打撲だけで済んだという展開も驚きでしたが、それ以上に眞子が淡々としていることに衝撃を受けました。
なぜ問題に発展しないのか。報道陣が駆けつけて、大騒動になるレベルの出来事だと思うのですが。強引な解雇宣告や肉体的なしごきも含めて、“24時間、働けますか。”のキャッチフレーズが流行った、ひと昔前の感覚で制作されているような気がしてなりません。
時代感覚のズレでいえば、安室奈美恵が1995年にリリースしたシングル「Body Feels EXIT」(avex trax)が主題歌なのも謎。なぜこれが選ばれたのでしょう? ドラマの内容に合っているならまだしも、全然合ってない。意味不明のタイアップです。
否定的なことばかり書きましたが、まだ初回。眞子が冷徹なクビ切り女になったのには、何か深いワケがあるのでしょう。何もないとしたら、ただ単に菜々緒のスタイルの良さをアピールするためだけの作品ということになってしまいます。佐藤勝利の棒演技の改善も含め、次回以降に期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)
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