Amazon配送料値上げでも、人手不足は追いつかない!? ネット通販が「確実に届く」秘策とは……?
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もうどうやっても限界なのか。4月からAmazonが配送料の値上げに踏み切ったことで、改めて配達業者の限界が浮き彫りになっている。
Amazonでは、注文金額が2,000円未満の場合は、配送料を設定。これまでは一律350円だったが、4月からは本州・四国(離島を除く)は400円、北海道・九州・沖縄・離島では440円と大幅に値上げされた。
従来通り、プライム会員は2,000円未満でも無料を維持。とはいえ、現状プライム会員になっていない人は「無料配送よりも年会費を支払うのがイヤ」というタイプのほうが多いはず。これによって、プライム会員が急増するとは考えにくい。
もともとAmazonでは2010年11月以降、全品の配送料を無料化。しかし、これに伴う輸送量の急増により、維持が困難となり16年4月から2,000円未満は有料となっていた。
ネット通販市場の急成長による配送業者の荷物の増加は深刻だ。パンク寸前となったヤマト運輸では、昨年10月に27年ぶりに個人向け運賃を値上げ。日本郵便も、今年3月から、ゆうパックを値上げした。
それでも深刻なのは、人手不足。ヤマト運輸をはじめ各社は、増員を行っているが、まったく追いついてはいない。中でも、Amazonの配送の取り扱いが増えてきた「デリバリープロバイダ」と呼ばれる中小の配送業者の人手不足は深刻だ。
「ヤマト運輸の場合、23区内では仕分けで時給1,600円。集配ドライバーで時給1,500円が相場。それでも、まったく人は集まりません。中小の配送業者は、もっと深刻でしょう」(宅急便業者)
そうした配送業者の苦境は、昨年来盛んに報じられているが、それでもこの時代、消費者にはネット通販は、いつでも買えて、便利で早いという印象が染みついている。
今年の正月2日のことだが、寝正月の中で、ようやく自宅アパートから出た筆者が18年最初に出会った顔見知りは、いつものAmazonのおじさん(デリバリープロバイダーの人)。
まさか正月2日からAmazonをポチってる人がいるとはと、驚きながらも「大変ですね」と、言ったら「いや……ハハハ」と。
苦境が報じられるにもかかわらず、ちょっとでも遅いと、当たり前に文句を言われる配送業者。もっと、優しくしてあげてもいいんじゃないかと思う。
なお、筆者の住む地域であるが「デリバリープロバイダーの配達は遅い」という風評に反して、最近はエラい早く荷物が届く。何かと思ったら、近くに集配センターができていた。なるほど、遅いのがイヤなら集配センターの近くに住むのが吉だ。あ、到着荷物がゆうパックが多いなら、集配局の近くに住めば、24時間受け取れて、なお便利かも。
(文=是枝了以)
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