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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 加山雄三の保険金をめぐる怪しい伝説

加山雄三「光進丸」火災沈没に、くすぶる放火疑惑……保険金をめぐる怪しい“伝説”も?

加山雄三オフィシャルサイトより

 今月1日、俳優で歌手の加山雄三のクルーザー「光進丸」が火災で沈没。消火活動が行われていた中で、集まった記者に加山は「自分の半身を失ったくらいつらい」と話し、8日後に予定していた都内でのライブを中止にしたほどだが、出火原因はまだ謎だ。

 1983年から静岡県西伊豆町の安良里港沖に係留していたという船は、管理会社が翌日の乗船に向け、出火当日の午後にボイラーやエアコンの電源を入れて稼働させたということから、電気系統のトラブルという可能性はあるが、2度の爆発音がしたという人々の証言には「通常あり得ない」という専門家もいて、さまざまな臆測が飛び交っている。

 一部では「放火」を疑う声もあるが、その場合、小舟で係留ポイントまで行って船に上がらなければならず、そこまでして火を点けるというのは、かなりの労力だ。元海上保険会社の男性によると「よくあるのが、古くなった船を所有者が燃やす保険金詐欺」だという。

「昨年、高松市ではプレジャーボートに放火し、保険金4,000万円を騙し取ろうとした元海上保安官らが逮捕されたんです。仲間が所有していたボートに多額の保険金をかけて、自分たちで燃やしたんです。結局、建造物等放火や詐欺未遂で逮捕されましたけどね。イギリスだと、それを防止するための古い法律がいくつもありますが、日本はそれと比べると不十分さを感じるところもありますね。船は経年劣化で寿命30年といわれますが、古い船の全損で保険金が下りれば、早い話、船を現金化することができるんです」

 光進丸は手入れが行き届いていたことで知られる一方、老朽化も進んでいたとみられるが、まさか加山の船に限って、保険金詐欺とはあり得ない話だろう。加山自身が我が子のようにかわいがっていた船であり、翌日にも乗船の予定があったほど。さらに光進丸は登記上、加山の所有ではなく、地元の造船会社のものだという話で、メンテナンスのために船にも出入りしている会社の人間が放火するというのも、まず考えにくい。ただ、前出の男性によると、保険業界の間で「加山の船」は、ちょっと知られた存在なのだという。

「保険が現在のように自由化される前は、保険業界にいろいろ取り決めがあったんですが、その頃、加山さんの船には、海上保険ではなく、家財などを対象とする動産保険がかけられていたという話があるんです。本来、あれだけの大型クルーザーであれば高額な船舶保険の対象となりますが、光進丸の船体に強化プラスチックが多用されていたことに目を付けた営業マンが、当時の規定に当てはめてボート扱いにして、動産保険にしたというんです。結果、安い保険料で契約を結んだという伝説があります。加山さんの船は整備が優秀なので、安い保険料でも利益率が高く、保険会社にとってはおいしい仕事だったはず」

 それにしても、加山が「自分の半身」と呼ぶほど深い愛着を持つ船が、自身の所有ではなかったというのはなぜだろうか? ベテラン芸能関係者に聞いてみた。

「加山さんは昔、バブル絶頂期に手掛けたスキー場が大赤字になって数十億円の借金を抱えて、当時4億円といわれた光進丸を手放しているんです。本人はメンテナンス会社に名義変更しただけと強がっていましたけど、その頃から加山はライブや講演会を増やし、パチンコ台まで発売して必死に仕事をしてきたところを見ると、買い戻したかったのかもしれません。そのせいか正直、金銭的には“ケチ”で、約2年前には曲のゴーストライターだったアメリカ人作詞家から支払いを求められ、報酬を渋っていたことが暴露されたりもしたんです」

 愛船の火災という悲報に際して、そんな話が出てくるのは気の毒ではあるが、加山は東日本大震災後、燃料不要の船「エコシップ」の建造を目標にすると公言していた。どこまで本気かは定かではないが、その意味では光進丸を失っても仕事へのモチベーションは維持できそうではある。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

最終更新:2018/04/10 10:00
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