NHKを退局した有働由美子アナが描く未来像と、民放各局がもくろむギャップとは?
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“超大物”有働由美子アナウンサーが3月31日付で、NHKを退局したことで、業界は騒然としている。芸能プロダクションは、有働アナの獲得に躍起になり、民放各局の間でも熾烈な争奪戦が繰り広げられるのは必至の情勢だ。そこで問題となるのが、フリーになった有働アナ自身が描く未来像と、民放各局が求めるものが合致するかどうかだ。
民放が、知名度、人気共に抜群の有働アナを獲得する目的は、当然“視聴率アップ”。有働アナなら、報道、情報番組、バラエティと硬軟自在にこなせるとあって、どうしてもほしい人材だ。
確かに、有働アナが民放のバラエティの司会を務めるようなことがあれば、それはもう大きな話題を呼ぶだろう。しかし、それでは、有働アナが目指していくところとのギャップを感じざるを得ない。
有働アナはNHKを通じ、「以前から抱いていた、海外での現場取材や興味ある分野の勉強を、自分のペースで時間をかけてしたいという思いが捨てきれず、組織を離れる決断をいたしました。今後、有働由美子というジャーナリストとして、NHKの番組に参加できるよう精進してまいります」とコメントしている。
と同時に、来年3月で区切りの50歳を迎える有働アナの頭の中には、「私生活の充実」「自分がやりたい仕事をやりたい」との思いがあるようだ。むろん、フリーになった以上、金銭は大事。だが、おカネよりも、こだわりたい部分があるのだろう。
「本人が言っていることを額面通り受け取ると、有働アナはフリーアナではなく、ジャーナリストを目指していくとしています。将来的には、NHKの先輩でもある池上彰のような活動を視野に入れているのではないでしょうか。その辺が、果たして本人の希望と、獲得したい芸能プロ、民放各局の意図とうまく合致するかどうかなのです。バラエティは、希望するものではなく、情報番組の司会もちょっと違う。報道番組のメインキャスターならどうかというと、もし私生活を充実させたいなら、今まで通り、帯での出演はしたくないのでは。曜日を限定してのコメンテーター、キャスターあたりが本人の望むところではないでしょうか。その意味では芸能プロ、民放各局との思惑がズレてしまう可能性もあるんです。あくまでも、本人がおカネより、やりたいことに固執するなら、大手芸能プロではなく、中小、零細の事務所に所属する可能性だってあります。場合によっては、個人事務所を設立するかもしれません」(スポーツ紙記者)
さしあたっては、のんびりマイペースで取材に臨む意向の有働アナ。フリー初仕事は古巣・NHKで、今夏放送予定のドキュメンタリー番組になりそう。当面は、古巣に気を遣いながら、本格的な始動は10月の改編期ということになるのだろう。
「ただ、あまりジャーナリストという立場にこだわると、せっかく稼げる機会が巡ってきたのに、それができなくなります。有働アナは、もう12年も報道の現場から離れていますし、池上のように記者職出身でもありません。そこを目指すなら、それ相応の勉強をしないと難しいでしょう」(同)
有働の強みは、どの年代層からも人気があり、同性からの支持が高い点だ。それは、『あさイチ』の司会を務めていたからこそのもの。
「朝の情報番組の主たる視聴者は主婦層。そこに支持されたから、その人気がうなぎ上りに上がったんです。しかし、有働アナが報道にこだわれば、それらの支持層が視聴しないことで、人気が視聴率という数字にあまりつながらない恐れも出てきそうです」(テレビ誌関係者)
有働アナがやりたい仕事と、オファーする民放局の思惑がうまくマッチングすればいいのだが、ズレた場合、その活躍の場は制限されてしまうかもしれない。
(文=田中七男)
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