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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 『たまゆら』の聖地、竹原市の行く末

『たまゆら』の聖地に見た“向上心を忘れた観光地”竹原市の行く末──観光協会と地元民の不協和音も

道の駅は聖地巡礼の人向けのコーナーを設置し、グッズもいっぱい。完結から少し時間がたったが、まだイケるのか

 でも、作品の舞台となったロケーションが数多くある町並み保存地区に入ると、風景はガラリと変わる。そこまでは、あちこちにあった『たまゆら』の絵も文字も、まったく目にすることがなくなるのだ。

 そのあたりで地元の人に話を聞くと、さまざまな問題が見えてきた。それは、メインの観光地である町並み保存地区の人々の、『たまゆら』なり『マッサン』を推す観光協会への不信感。

「土日は、そこそこ観光客が来るけど……ぜんぜん、お金を落とさない」

 ある商店の人は、吐き捨てるようにいう。

 しかし、どうだろう。この、町並み保存地区というところ、確かに町並みは保存されている。でも、観光客がお金を落としそうなところが極端に少ない。数件の飲食店を除けば、資料館くらいだろうか。

 正直、街の経済が沈滞しているからこそなのか、町並みの保存状態はよい。でも、このような町並みは、全国のあちこちに存在する。ほかに観光客が押し寄せる要素はどこにもない。『たまゆら』は、そうした沈滞ムードを打破する要素と成り得たのに、それは果たせなかった。

 歩けば寂しさばかりがつのる観光地の行く末が、気になった。
(文=昼間たかし)

ちなみにNHK連続テレビ小説の舞台でもあるのだけれど。これ目当てに来る人ってまだいるのだろうか?
町並み保存地区は、とにかく店が少ない。観光客がどうやってカネを落として地域に貢献すればいいのだろうか
わずかな観光客。この後、近所のラーメン屋に入ったら地域の人が「観光客がお金を落とさない」と延々と愚痴を
花は咲き風光明媚な小京都のハズなのだが、観光客などほとんどいない。天気のせいか、寒々しさばかりが目立つ
あまりに人がいないので、聖地を独り占めする感覚を味わえるのはよいかも。人の映り込まない写真も撮り放題だし

最終更新:2018/04/05 14:00
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