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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「アイドルロス」に贈る3つの処方箋
“生涯ドルヲタ”ライターの「アイドル深夜徘徊」vol.1

春はお別れの季節です――「アイドルロス」のあなたに贈る3つの処方箋

■思い出を汚してはいけない

 

 アイドルの解散・卒業に接した時、そのメンバーや、運営に批判的なことを言う人がいる。もちろん、彼ら、彼女らに何らかの事情はあったのかもしれないが、それは、いちファンとして見た場合、決して良い対応ではない。

 特に近年は、SNSが発達していることにより、そのようなネガティブな意見が世間に広まりかねない。しかし、そんなことをしたところで、自身の気持ちが治まることはなく、むしろこれまで積み重ねてきた思い出が汚されていくだけだろう。

 解散・卒業が決まったら、少しの時間でも、より素敵な思い出を作るよう心を砕くとよい。最後の手紙を書くのもよいだろう。CDやグッズなど、思い出の品を整理するのもよい。そうすることで、自分の気持ちに折り合いをつけ、美しい思い出として心の中に留めるのだ。それは、何年か経って、ふとした瞬間に思い出し、懐かしくも愛おしい感情を思い出すための作業でもあるのだ。

 

■今見えているのは、彼女たちの未来かもしれない

 

 グループを卒業しても、芸能界に残っているアイドルの場合は、引き続き応援することもできるだろう。特につらいのは、そのまま引退して一般人になる場合だ。毎日更新されていたSNSもなくなり、元気でいるのかどうかも分からなくなる。そんな時、私は、彼女たちが幸せに暮らしている姿を想像する。

 例えば、道端で赤ん坊を抱いたお母さんに会ったとしよう。それはもしかしたら、自分が好きだったアイドルの10年後の姿なのかもしれないのだ。

 愛する人に囲まれ、幸せに暮らしている彼女の胸の中には、きっとアイドル時代の思い出が、キラキラとした輝きを持って残っていることだろう。そして、その思い出の一端には、彼女たちに夢中になっていた自分の存在もまたあるのだ。そんなことを思いながら、彼女たちの幸せを願うのが、私たちファンの最後の応援のような気がする。

 推しのアイドル卒業に接して、また新たなアイドルを探す人もいるだろう。一方、そのままアイドルファン自体を卒業してしまう人もいる。どちらにしても、アイドルを応援し、ともに成長した時間は、何物にも代えがたい宝物だと思う。

 春はお別れの季節でもあり、出会いの季節でもある。思い出を胸にしまったら、また新たな一歩を踏み出そう。きっとまた、新しいときめきが見つかるはずである。
(文=プレヤード)

最終更新:2018/12/18 16:05
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