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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > FF15同人誌騒動による“地獄絵図”

「界隈が潰れる」は過剰反応……? FF15同人誌が警察沙汰に至った“腐女子の地獄絵図”

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「FF15同人誌で公式スクショ使って炎上して警察沙汰」。こんな扇情的な言葉で綴られた騒動に、注目した人は少なくないはず。

 騒動の発端は、2月25日に東京ビッグサイトで開催されたスクエニオンリー同人誌即売会『TWINKLE MIRAGE 8』で頒布を予定していた女性同人作家の同人誌だ。

 この女性同人作家がpixivなどで公開していた頒布予定の同人誌に『ファイナルファンタジー15』のゲーム内のスクリーンショットが使用されていたことから「著作権法に触れるのではないか」と同人誌界隈の人々からTwitterなどを通じて問題点が指摘された。

 紆余曲折を経て、作家本人は画像を削除。即売会参加も自粛すると宣言。ところが、作家本人のTwitterでの発言が「問題点を理解していない」などとして騒動は拡大。さらに、即売会に当人が参加していたことに、なぜか憤り警察に通報する人も現れる地獄絵図となったのである。

 一連の騒動について、主催者の赤ブーブー通信社は「2/25開催時に発生した事案について」として文書を発表。これによれば、件の同人作家は「ルールに抵触する頒布物は存在せず、ルールに抵触しない過去発行の頒布物によるサークル参加であることを確認」したとし、警察に通報した人物に対して「場合によっては、主催者及び関係各所への偽計業務妨害ともなりかねません」として「行政機関へ本件連絡元の特定のため、開示請求の手続きを進めている」ことを記した。これに対して、通報した本人を称するTwitterアカウントが立ち上がり、謝罪の言葉を述べるも、ほどなくアカウントは削除された。

 騒動が地獄絵図となった理由には、FF15同人誌界隈ならではの事情もある様子。発端となった同人作家に対しては「界隈が潰れる」「同人は隠れてやるもの」などという批判も数多く寄せられていた。

「そもそもが、グレーな同人誌ですが、女性の場合には特に“関係者以外には見せてはいけない”と過剰に隠れたがるもの。その意識は、半ば信仰にも近いんです」

 ただ、実際に同人誌が隠れてやっているものかは、大いに疑問。そもそも赤ブーブー通信社のサイトなどでは、誰でも見える状態で、『TWINKLE MIRAGE 8』を告知。とても、隠しているようには見えない。

 それどころか、この騒動の最中に当のFF15の公式アカウントが「よい週末を」と意味深なツイートもしている。

 結局のところ、同人誌というものは限りなくグレー。公式、すなわち権利者のお目こぼしによって成り立っているもの。権利者としても、目に余るものでなければ法的措置は取らないのが実情だ。

 過去、二次創作同人誌が事件となった事例はいくつかある。作者が逮捕されたポケモン同人誌事件は背後に巨大な海賊版制作組織があるのではないかという誤認から生じたもの。一般メディアでも報じられたドラえもん最終回同人誌事件は、あまりに話題になりすぎて小学館も動かざるを得なくなったもの。

 すなわち、ここぞとばかりに同人作家に怒りをぶつけた人は、過敏な少数派。なにせ、90年代あたりまで同人誌では平気で公式画像を利用したりしているものが、当たり前にあったことを記憶している人も多い。

 結局、これもTwitterの闇なのか……?

最終更新:2018/03/20 22:30
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