言論統制が強まる中国で、ついにアルファベットの「N」が検閲対象に……その理由とは!?
#中国 #海外ニュース
習近平体制は永遠に続くのか……。中国の全国人民代表大会で、これまで2期10年に制限されていた国家主席と副主席の任期規定が撤廃されたのだ。
習主席の終身独裁への布石が着実に打たれる一方で、民衆に対する言論統制は日に日に強まっている。
中国のネット上には、かねてより数々の「NGワード」が存在している。例えば中国版Twitterといわれる微博(ウェイボー)に、政府批判につながりそうな「人権」や「司法独立」といったキーワードを書き込むと、早ければ数分後にはその投稿自体が削除される。このような検閲の対象になる言葉は一定ではない。最近では、ディズニーキャラクターの「くまのプーさん」が習主席に似ていると話題となって以降、プーさんに相当する「維尼熊」がNGワード入りしている。
2016年に明るみになった「パナマ文書」に習主席の姉の夫の名前が含まれていたと海外メディアに伝えられると、「姉の夫」という語句が検閲対象となったこともあった。
しかし最近では、これまでとは比べ物にならないほど厳しい言論統制がネット上に敷かれているようだ。なんと、アルファベットのある1文字までもが、NGワード入りしたというのだ。
「最近、微博やチャットアプリの微信では、『N』という字が検閲対象となっているようで、書き込むと投稿ごと削除されるという報告が上がっている。私も3月7日に微博で『N』とだけ書き込む実験をしてみましたが、30分後には削除されていました。1989年6月4日の天安門事件にちなみ、『1989』や『64』といった数字もNGワードですが、アルファベット1文字の書き込みが検閲対象となったのは初めてでは」
そう話すのは、中国事情に詳しいフリーライターの奥窪優木氏だ。
「N」がNGワードとなったことは、英「デイリーメール」や米「CNN」なども伝えているが、その理由はなぜか……?
「数学ではNは任意の自然数を表す記号で、『N角形』とか『N回試行』といったように使われます。今回、主席の任期規定が撤廃されたことで、習近平は任意の年数、権力の座にとどまることができるようになった。それを批判する隠語として『N』が広がっていたようなんです」(奥窪氏)
このまま言論統制が続けば、やがて中国から文字がなくなるかもしれない!?
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