“怒れる妻”が、髪をつかんで殴る! 蹴る! 過激化する中国の「愛人鉄拳制裁」事情
#中国 #海外ニュース
かつてのアメリカンジョークに「男にとって最高なのは、アメリカの給料をもらい、イギリスの家に住み、中国人のコックを雇い、日本人の妻を持つこと。最悪なのは中国の給料をもらい、日本の家に住み、イギリス人のコックを雇い、アメリカ人の妻を持つこと」というものがあった。ところが最近では、少なくとも中国の男性にとっては「中国人の妻を持つこと」も、最悪のこととなっているかもしれない。
またもや中国で、夫の浮気に怒った妻が、夫の愛人を捕まえて殴る蹴るの暴行を加えるという事件が起こり、その模様を撮影した映像がネット上に出回った。今回の“怒れる妻”は、その狂乱ぶりもすさまじかったようだ。
場所は中国の首都・北京の近く、河北省の田舎町。一人の中年女性が若い女性を地面に押さえつけ、その女性の髪を片手でつかんだまま、もう片方の手で携帯電話をかけていた。
中年女性は電話の相手に対して「あんた、今どこにいるのよ? こっちに来なさい、あんたの女を捕まえたわよ。今すぐ来なさい!」と大声で話し、最後に「金茂ビルの近くよ!」と叫ぶと、電話を切った。
とはいえ、夫が来るのを待ちきれなかったのか、電話を切るや否や、中年女性は若い女性に平手打ちを食らわせ、こう吐き捨てた。
「ここのみんなに、あんたが薄汚い愛人だってことを白状しなさい!」
すると若い女性の方は、泣きながら「はい、私は愛人です」と答えた。
中年女性はさらに、周りにいた野次馬に向かって「こいつは人の家庭を壊した、殴られて当然の女だ。もう3年もうちの夫の愛人をやってるんだから!」と、自らの暴力の正当性を主張した。
映像を見る限り、夫が現場に駆け付けることはなかったようだ。妻のあまりの迫力に怖気づき、愛人を見捨ててしまったのだろうか。
中国で続発する妻による夫の愛人への鉄拳制裁について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏はこう話す。
「中国ではタダで愛人になるものはまずおらず、夫から高額な金品を貢いでもらっているケースがほとんど。したがって、夫の愛人に対して妻が抱くのは、単なる嫉妬だけではなく、大切な資産を盗む泥棒に対する強い憎しみ。そうした感情が、彼女たちの制裁行動を過激にさせているのです」
中国では愛人稼業も楽ではなさそうだ。
(文=佐久間賢三)
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