祝福の声相次ぐ51歳の“キングカズ”三浦知良は、本当に戦力になっているのか?
#サッカー #三浦知良
今月26日に51歳の誕生日を迎えた、サッカーJ2・横浜FCのFW三浦知良、通称キングカズ。
イタリアのサッカー情報サイト「トゥット・メルカート・ウェブ」は「カズヨシ・ミウラ……世界を股にかけ、イタリアに最初に上陸した日本人選手」という特集を組み、元イタリア代表のファンタジスタであるアレッサンドロ・デル・ピエロも、自身のTwitterで「50歳でゴールを決めた。51歳でもゴールを決めて、おそらく80歳になってもゴールを決めてくれるだろう!」と、カズにエールを送っている。
世界中のサッカー選手たちから敬意を示されるカズだが、2016年シーズンは20試合に出場したものの2得点。12試合の出場にとどまった17年は、1得点しか挙げられなかった。
もちろん、カズはベテランとして若手に規範を示すなど、チームにも数字以上のメリットがあるのだろうが、選手としての価値はどのように見られているのだろうか。サッカーライターに聞いた。
「現代サッカーのFWには、裏に抜けられるスピードか、攻撃の起点となって身体を張れるスピード、もしくはテクニックが必要になります。スピードがないと思われているテクニカル系のFWにも、一瞬のキレはあるんです。例えば、名古屋グランパスエイトにいた晩年のストイコビッチもキレがなくなって、活躍できなくなり引退した。今のカズさんにキレはないですよね。それが得点数に現れていますよ」
とはいえ、マンチェスター・ユナイテッドFCなどで活躍したFWドワイト・ヨークのように、スピードが衰えた晩年になってポジションをボランチなどに変更し、活躍した選手たちがいるように、カズもポジション変更すれば、まだまだ輝けるのではないか。実際に08年シーズンには、カズをよく知る都並敏史監督はMFとして起用した。FWからポジションを変えることで生き残る道はないのだろうか?
「カズさんは、ピッチを俯瞰する能力は……日本だと川崎フロンターレの中村憲剛やジュビロ磐田の中村俊輔のような“目”を持つ選手ではない。使われて生きるタイプで、全盛期も、ペナルティーエリア付近でプレーすることで得点を量産していました。本人もそれをわかっているからこそ、監督業などに興味を示さないのだと思います。監督には高い戦術眼が必要ですからね」(同)
そうなるとカズが生き残る道はFWしかないということになるが、現状でチームを勝利に導く能力があるかは懐疑的にならざるを得ない。横浜FCは資金力がないクラブではないにもかかわらず、08年以降、12年を除き、中位以下に沈んでいるのが物語っている。だが、「横浜FCの筆頭株主であるLEOCは、人気のあるカズがケガなくプレーできている間は絶対に切らないだろう」と、前出サッカーライターは明かす。
カズはまだまだ現役を続けるだろうが、それがチームにとって本当にいいのか、祝福ムードとは裏腹に微妙なところではある。
(文=TV Journal編集部)
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