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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > オタクはなぜ上ずった早口で喋る?
「声」にコンプレックスがある人へ――[4]

オタクはなぜ上ずった早口で喋る? ボイストレーナーに聴いた結果、その秘密は「体内」にあった!

『人前であがらず話せる「1分声トレ」』(世界文化社)

 オタクの喋り方は、なぜか「似ている」と同人誌即売会に行くと感じる。中川翔子(しょこたん)の喋り方は典型だ。「しょこたんの場合、ネットスラングなどのオタク用語を駆使するからオタクっぽいのでは?」という声もあるだろうが、特殊用語を抜いても、「上ずった超早口」が残り、これは多くのオタクに共通する。「マンガやゲームが好きなだけでオタクではない人」と「オタク」を分けるのは口調と言ってもいいのではないだろうか。

 今回も、ボイストレーニングスクール『アマートムジカ』を運営する堀澤麻衣子氏、司拓也氏に、オタク話法の謎について聞いた。

 

◆過去のインタビューはこちらから◆
[1]居酒屋で声を張り上げているのに店員が振り向かない人は何がいけない? ボイストレーナーに聞く!
[2]声がでかい人必見! もう傷つかずに済む声の調整法をボイストレーナーに聞いてみた
[3]ボイストレーナーが考える「イケボ俳優」とは? 今から間に合う“モテ声”入門

 

■オタクは「伝わりやすい喋り方」から真逆のことをしている

 

――オタクの喋り方も様々な流派がありますが、中川翔子さんのような上ずった早口で話す人はよく見かけます。私自身もその傾向はあるのですが、なぜ、そうなってしまうのでしょうか?

司拓也氏(以下、司) 中川さんなのですが、状況、場によって「声の使い分け」ができる、とても知性のある方だと感じています。東京五輪関連のお仕事をされている際のインタビューでは、落ち着いた低めの声でゆっくり話されていました。

 一方、話題がオタク的な内容になった際の中川さんのお話している映像を見て感じたのは、

・上ずった高い声
・早口に加えて「一文が長い」(「。」をつけずに話し続けていますね。)
・間がない
・息継ぎが少ない
・相手の反応を考慮しないで、頭の中の映像を描写したまま口にする

 などが特徴ですね。

――挙げていただいた点、心当たりがありすぎるオタクは多いと思います。

 「高い声」ではないですが、宅八郎さんもこんな感じでしたね。

――宅八郎から中川翔子へと、オタクの喋り方には伝統の「型」を感じさせますね。

 一般的なビジネスパーソンへの話し方のレッスンでは、これらとは真逆のことを教えています。まず「速度」ですが、本来理想とされるスピードは一分間に300文字です。

――原稿用紙なら3/4、Twitterならフルで書いて大体二つ分のツイートが300字です。

 また、一つの文は句読点を除き50~60文字以内にとどめ、強調したい語句の前には「間」をあけるよう指導しています。

――今の司さんの「また、一つの~始動しています」までが句読点を抜いて49文字です。なお、中川さんの話し方を見ると「。(読点)」で終わらせず「●●で、●●で、●●で………」と、「、(句点)」でひたすらつないでいくので、どうしても一文が長くなってしまいますね。

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