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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > ボイストレーナーが思う“イケボ俳優”
「声」にコンプレックスがある人へ――[3]

ボイストレーナーが考える「イケボ俳優」とは? 今から間に合う“モテ声”入門

■ボイストレーナーの考えるイケボ俳優、イケボ女優

――歌声について聞いてきましたが、話し声や演技での声が上手い俳優ですと、どなたになるでしょうか。

 堺雅人さんですね。先ほどの玉置さんなどのケースと同じで、エアーと地声の使い分けがうまいです。

堀澤 役所浩司さんも使い分けがうまいですよね。優しさを出したいときはエアー系でしゃべりますし、強さを出したいときは地声と、一辺倒じゃないです。

 あと、玉木宏さんは本当にいい声ですね。

玉木宏

――1回目の原稿で「声が大きすぎると、場合によっては嫌悪感を持たれますが、声が通るということで嫌悪感を抱かれることはまずありません」と伺いましたが、しっかりとクリアに通る玉木さんの声はまさにそうですね。「声が通る」の見本のような声ですね。

堀澤 以前、カフェで偶然隣の席に玉木さんが座られていたことがあったんです。顔は帽子をかぶっていたのでわからなかったのですが、声ですぐわかりました。玉木さんは完全に喉が開いている声です。骨伝導の、聞いていて気持ちのいい声ですね。

――女性だとどなたでしょうか?

堀澤 「エアー」な声が本人のキャラクターと一致しているという点で、鈴木京香さんもとてもいいですね。雰囲気と声が連動しているので、差異を感じさせません。

広瀬すず

 中谷美紀さんも、芯のある声と、息の声を役によって上手に使い分けられています。内面の心の強さとしなやかさを感じます。

 最近では日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞された広瀬すずさん。芯のある声、間の作り方が天才的ですね。

* * *

 こうしてみると、「イケボ」の作り方にもいくつかの流派があることが分かる。

①エアと地声を状況に応じ効果的に使い分ける(玉置、役所型)
②通る声(聞いていて超気持ちのいい声)を極める(玉木型)
③キャラクターと声を一致させる(鈴木型)

 ファッションや体型維持、髪型など見た目に関する努力の一部を声に振り分けてみると、やっている人が少ないだけに差を出せるかもしれない。

 次回は最終回、オタクの喋り方はなぜ似るのか、について堀澤氏、司氏について伺う。

(文/石徹白未亜[http://itoshiromia.com/])

 

「アマートムジカ」ホームページ:http://amatomusica.com/

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最終更新:2018/03/08 15:00
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