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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 柔らかい丸木橋と卵の角煮カツ丼
ホントにうまいのか? 珍級グルメハンター第84回 

柔らかい丸木橋とオムレツの美味しい関係 角煮カツ丼がうますぎた!

 冷めないうちに是非とも行なっていただきたいのが、丸木橋にかかったオムレツの背骨に沿って軽く箸を入れることだ。その瞬間、半熟タマゴがトロ~~っと溢れ出て、丸木橋からまるでナイアガラの滝の様に丼一面に広がるだろう。これはまるで伊丹十三監督作品『タンポポ』に登場したあのオムレツではないかっ!

 そのまま食べるより、もちろん、丸木橋のカツにトッピングして食べるのがオススメである。が、一口目はカツ本来の味を賞味するべく、箸でつまみ上げようとしたとき、煮込まれた肉の柔らかさゆえ、丸木橋が崩落した! 引力に負けてちぎれてしまったのだ。箸でも簡単に切れるトンカツとは……。

 

 

 箸に残った橋の端をおもむろに頬張ると、カリッとした芳ばしい食感の次に、ジュワ~っと濃厚な肉汁が口内を満たす。人類はなぜ今まで、角煮とカツのコンビネーションを思いつかなかったのか?

 そして、2番目の楽しみであるトロトロオムレツをカツにトッピングにして二口目を。ああ、なんという多幸感。衣の歯ざわりと肉汁のジュワトロ、オムレツのトロトロが究極のトリニティーを完成させるのだった。

「でも、こってりすぎてくどくない?」

 

 

 カツ丼好きにとって、ある種、禁句でもある。が、しかし、読者諸氏は忘れてはいないだろうか、オムレツの上に乗っていたミツバとゆずの皮を。濃厚な味に舌が負けて来た時こそ、その2つのアイテムをカツにトッピングすれば、洞窟の中の分かれ道を別の道へと進んだ時のような異次元の風味と味わいが体験できるのだ。

 そして、さらに忘れてならないのが、ごはんにかけられている玉ねぎソースである。濃厚な味付けの具に爽やかなソースが仲介役となり、白ご飯と見事なマッチングをみせるだろう。

 しかし、さらに恐ろしいことを発見してしまった。なんと、この角煮カツ丼にはダブルがあり、二本の丸木橋を体験できるという……。

 近未来すぎるカツ丼、うもうございました。

 

秋葉原 炉端バル さま田「とろとろ玉子の角煮カツ丼」700円/ダブル950円(ランチのみ)

SNS映え  ☆☆☆
味     ☆☆☆
珍級度   ☆☆☆

残念ながら夜は居酒屋のため、角煮カツ丼はランチのみ。

(写真・文=よしよし)

最終更新:2019/11/28 19:04
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