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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『99.9』ギャグ応酬で無駄シーンの嵐

嵐・松本潤主演のTBS『99.9』25分放送拡大も、くだらないギャグ応酬で無駄シーンの嵐!

 以上のことから深山は、煙草屋が開店する前(来客センサーの電源が入れられる前)に新井は平田殺しを決行したのだと推測。そして、実際には不動産屋がある方向から歩いてきたものの、飯田の死角となる煙草屋のカウンターの下を屈んで通り、あたかも今から不動産屋へ向かうように偽ったのだと考えます。

 その推理を突き付けたところ、新井が犯行を認めたため、雄太は釈放。舞子とも和解し、めでたしめでたしとなりました。

 さて、感想。今回、25分拡大ということで、これまで逮捕シーンを小出しにすることで謎めいた存在に引き立たせていた雄太と、舞子との関係性をじっくり描いてくれるのかと期待したのですが、肩透かしをくらってしまいました。

 雄太役の佐藤は、とても見応えのある演技をしていたと思うんですよ。ダメなのは脚本の方で、雄太の心情の変化の描き方が単純すぎる。口も利きたくないほど舞子のことを憎んでいたのに、ラストシーンでは、「日本一美味い寿司を姉ちゃんに食べさせてあげたい!」と、丁稚奉公に出されたばかりの小僧のように殊勝なことを言う。そんな単純にわだかまりって解けるものですかね? 

 また、姉弟ともにキャラがまったく掘り下げられていない。雄太は高校時代に荒れていたとのことですが、どうして? 両親との関係は? 姉弟の絆の根源みたいなものがよくわからないため、ラストの和解シーンも心を揺さぶられるものがありませんでした。

 舞子と雄太のバックグラウンドを丁寧に描かない割に、くだらないギャグの応酬には大いに時間を割く。無駄なシーンが25分拡大されただけという印象でした。

 それと、これは毎回指摘してますけど、日本の警察の調査能力ってこんなに低次元なんですかね。もしこのドラマに描かれているのが警察の実態であるならば、ゾッとします。だってこれじゃあ、冤罪だらけですよ。日本に住んでいることが怖くなってきました。

 今シーズンまだ一度も心から面白いと思える回がないのですが……。次回こそは期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

最終更新:2018/02/26 20:00
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