カーリング女子日本代表の「おやつ」高騰! 注目度が最高潮に達したLC北見とカーリングの面白さ
メダルラッシュに沸く平昌五輪で、特に日本国内で高い注目を集めているのが、初の準決勝進出となったカーリング女子だ。「氷上のチェス」とも呼ばれるカーリングの歴史は古く、1807年にカナダで王立カーリングクラブが設立され、1830年代にはアメリカにカーリングクラブが登場。19世紀終わり頃までに欧州に広まったと言われている。
冬季五輪の正式種目に採用されたのは1998年の長野からで、日本カーリング女子は6大会連続で五輪出場中(ちなみに男子は、長野と平昌の2度のみ)。今回の平昌五輪には、鈴木夕湖選手(26)、吉田夕梨花選手(24)、吉田知那美選手(26)、藤澤五月選手(26)、本橋麻里選手(31)が名を連ねる「ロコ・ソラーレ北見(以下、LS北見)」が出場している。このLS北見は、いわゆる日本代表として各地から選抜されたメンバーでなく、北海道北見市・常呂町を拠点として活動するクラブチームだ。
日本代表選抜ではなくクラブチームが五輪に出場する理由は、「チームワークが大切な競技であるため即席のチームでは上手くいかない」こと、選抜チームを作るための「予算や時間がない」こと、そして「クラブチームを支えるスポンサーや都道府県ごとにある協会との兼ね合い」もあるようで、日本は2006年のトリノ大会からクラブチームが五輪に出場している。これまでの五輪成績は長野とソチの5位が最高で、近年の世界選手権は2014年・不出場、15年・6位、16年・準優勝、17年・不出場という結果になっている。
LS北見は、16年に世界選手権で初の銀メダルを獲得した、5人全員が北海道北見市出身。本橋麻里は06年のトリノ、10年のバンクーバーでは「チーム青森」として出場していたが「“北見から世界へ”というチームを作りたい」といった思いから「チーム青森」を離れ、LS北見を創設したという。
その実力も然ることながら、今回の五輪で注目されたのは休憩時間に選手たちがおやつを食べる時間、通称“もぐもぐタイム”。作戦会議をしつつ果物やお菓子をほおばるシーンが放送されると、SNSには「高校生のゆるい部活に見えてカワイイ」といったギャップ萌えの声が続出。OAR(個人資格で参加したロシア国籍の代表)戦にて、日本の選手たちが食べていた北海道北見市の有名チーズケーキ「赤いサイロ」は、一時はインターネット受注を中止したほど注文が殺到。品薄状態となったためか、「メルカリ」では22日以降に出品価格が高騰し、定価の4〜5倍の値段で取引されている。それでも今買いたい、という人がいるのだろうか。
日本のカーリングの競技人口は3,000人程度と言われ、国内ではまだまだマイナースポーツの部類。しかし、一年を通してカーリングができる長野県の「軽井沢アイスパーク」にはLS北見の活躍を見て利用者が増えているという。また、東京は「明治神宮外苑アイススケート場」や「東大和スケートセンター」など全国各地にカーリングができる施設は存在している。平昌大会の日本代表メダル獲得数は、冬季五輪最多だった長野の10個を突破。初のメダル獲得に期待がかかる日本カーリング女子に注目だ。
(ボンゾ)
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