資産隠し発覚の「てるみくらぶ」社長に“韓国カルト団体への横流し”疑惑が浮上中
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やはり金を隠していた。昨年3月に経営破綻した格安旅行会社「てるみくらぶ」の山田千賀子社長が、自宅に現金約700万円を隠し持ち、警視庁に押収されていたことが伝えられた。山田社長は債務超過を隠蔽して銀行から2億円もの融資を騙し取った疑いで、警視庁に逮捕されたが、一部の債権者からは資産隠しを疑われていた。事実、破産管財人に申告していない金を所持していたため、資産隠しの捜査がなお本格化しているのだが、一説には韓国のカルト団体に多額の金を逃がしているともいわれる。
「山田社長は、会社を立ち上げた頃から韓国に強い人脈があって、主力商品となった格安ツアー販売も、韓国旅行が一番の売りでした。それで社長本人も頻繁にソウルなどに足を運んでいたのですが、現地のスタッフには社員でもない怪しい協力者たちがいて、Yというカルト教団の信者だというウワサがあったんです」(元社員)
てるみくらぶが韓国旅行に強かったのは、ソウル3日間で5,980円という超激安のツアー商品があったことでもわかる。また、倒産前の同社は、台湾や東南アジア方面のツアーについての問い合わせメールに対しては3~4日後の返答になることがあったのに、韓国旅行は現地窓口が常に即答をしていたほどの力の入れようだった。
「本来の担当者である日本人の現地スタッフが不在のときでも、日本語の話せる韓国人が常駐していて、それなのに人件費に計上されてなかったり、社内でも怪しまれていたんです」(同)
てるみくらぶは1998年に設立、01年からオンライン販売での激安ツアーが評判を呼んでいたが、少なくとも13年から架空の利益を計上する粉飾決算を繰り返していたことが明らかになっている。結果として代金を支払った9万人もの旅行者が債権者となり、総額100億円に上る被害を出した。
債権者は警察の捜査とは別に、独自に会社の資産を調査。そこで、山田社長が都内に本部のある新興宗教に入れ込んでいるという話が浮上していた。寄付金を隠れみのに隠し財産を作っていたのではないかという疑いまで出ていたのだが、これとは別に、韓国カルト団体・Yについても疑いが出てきている。
「何しろ、てるみくらぶは破産に至るまでの動きが用意周到。おかげで取引先と金融機関への実害は少なく、債権者の大半は無力な個人客。それを考えると、巧妙な資産隠しをしていてもおかしくはないんですが、その疑いは主に3つ。第1に創業者や山田社長の自宅に現金が隠されていないか、第2に国内宗教団体など関連各所に横流ししていないか、そして第3が海外への送金問題です。第1の疑いがクロになったことで、第2と第3の捜査に力を入れてもらいたいところ」(約80万円の被害を受けた債権者男性)
昨年、会社は、わずか2億円足らずの現預金を残して破産したが、同時に山田社長個人も破産手続きをしていた。しかし、こちらは自宅に多額の現金を隠匿していたことで、さらに別の資産隠しがある疑いは強まる。
その資産の逃がし先に浮上した、国内の宗教団体と韓国のカルト団体。中でも後者については、元社員が「倒産が表になってから、多数の社員やスタッフらが給料の未払いなどで困惑している。そんな中、韓国にいたはずの現地スタッフが一斉に姿を消しているのも怪しい」と話す。前代未聞の旅行会社倒産をめぐっては、いまだ謎めいた話が横行中だ。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
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