ついに火の粉は横審に? 大相撲「鶴竜復活&稀勢の里休場」という最悪のシナリオ
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日馬富士の暴行騒動に端を発する大相撲界の騒動は、横綱・白鵬や被害者の親方の貴乃花など、多方面に波及。初場所後に行われる理事選もひと波乱ありそうな異常事態となっている。そんな中で始まった初場所だが、このままの展開では、稀勢の里を横綱に推挙した横綱審議委員会が矢面に立つことになりそうだ。
いろいろな意味で非常に注目が集まっている大相撲初場所。騒動とは無関係に満員御礼が続いているが、土俵を引っ張る3横綱はいずれも問題だらけだ。白鵬は、「かち上げ」や「張り手」を横審に問題視され、鶴竜は昨年6場所で途中休場が3回、全休が2回となっており、引退は目前。ただ1人の日本人横綱の稀勢の里も、「負けが込んで途中休場」というパターンが続いている。しかしどうやら、3横綱は三者三様に明暗が分かれそうだ。週刊誌記者が語る。
「すっかり悪役となった白鵬ですが、場所前の稽古総見では盤石の強さを見せ、本場所でも批判が殺到したかち上げや張り差しを封印しています。なので、初日と4日目の取組で古傷を痛めての休場は、無念というほかないでしょう。一方、引退は必至かと思われた鶴竜も総見では動きが非常に良く、勢いそのままに序盤戦はまずまずのスタートを切っています。これに対して苦しいのが稀勢の里です。総見でもまるで良いところがなく、状態を不安視されていましたが、案の定初日からつまずき、立て続けに金星を配給しました。このまま15日間相撲を取れるかどうか非常に怪しいところです」
気がつけば、モンゴル出身力士がトップを走り平幕が追うここ数年の展開が繰り返されそうな状態。横審は、モンゴル出身横綱の取り口や立ち居振る舞いを問題視することで、稀勢の里への批判を交わしてきたきらいがあるが、このままでは横審への批判は避けらそうにない。
「横審は稀勢の里について、場所前に『初場所が全休でも進退を問わない』という見解を示しました。しかし似たような状況の鶴竜には、引退勧告こそしなかったものの、進退を問うような発言が幾度となく飛び出しています。同じように休場を重ねても、かたや進退は不問、かたや進退を問うのはどう考えてもえこひいきです。一方、白鵬のかち上げや張り差しへの批判ですが、これは過去の横綱もやってきたことです。朝青龍もやりましたし、大鵬や北の湖もやっています。ファンから『見苦しい』という意見が寄せられていることを横審は理由に挙げますが、金星を気前良く配給する横綱のほうがよほど見苦しいでしょう。いずれにせよ、もしこのまま休場が続いた鶴竜が2ケタ以上勝って優勝したり、横綱の義務を果たすようなら、稀勢の里への“贔屓の引き倒し”をしてきた横審こそ、その品格が問われることになります。そういった意味でも、今場所のモンゴル勢筆頭となった鶴竜が勝ち星を重ね、稀勢の里の負けが込む、あるいは休場といった展開は、横審にとって最悪のシナリオでしょう」(同)
土俵際まで押し込まれた横審は“うっちゃり”を繰り出せるのだろうか。
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