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難解すぎる“坂元裕二ワールド” 「水10」で5年ぶりに初回10%割れの広瀬すず『anone』挽回なるか

日本テレビ系『anone』番組公式サイトより

『Mother』(2010年/松雪泰子主演)、『Woman』(13年/満島ひかり主演)に続く、日本テレビと人気脚本家・坂元裕二氏とのタッグによる第3弾ドラマ『anone』(広瀬すず主演/水曜午後10時~)の初回が10日、10分拡大で放送され、視聴率は9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)にとどまった。

 日テレにとって、この「水10」は、すっかり看板ドラマ枠として定着しており、安定した視聴率を挙げてきた。初回視聴率が10%を割り込んだのは、13年4月期『雲の階段』(長谷川博巳主演)の9.2%以来、およそ5年ぶりの失態となった。

『anone』は、家族を失い、社会からはぐれ、生きる術を知らなかった少女・辻沢ハリカ(広瀬)が、ある老齢の女と出会い、一緒に暮らし始める。生きることの意味、人が生きる上で本当に大切なものは何かを人々に問いかけ、真実の人間愛を見つけていく物語。

 初回は、法律事務所事務員の林田亜乃音(田中裕子)が、落とした指輪を拾おうとして、自宅1階の廃業した印刷工場の床下で大量の1万円札を見つける。特殊清掃のアルバイトで生計を立てている通称“ハズレ”ことハリカは、同年代の美空(北村優衣)、有紗(碓井玲菜)と共にネットカフェで寝泊まりしている身寄りのない少女。その会話の中で、有紗が、海岸で大金の入ったバッグが捨てられているのを見たと打ち明け、そのカネを探そうと、「柘(つげ)」という町を目指し、テトラポッドの隙間に隠してあった保冷バッグを見つける。

 一方、医者から余命半年の宣告を受け、自らの命を断とうと決意したカレー屋の店主・持本舵(阿部サダヲ)は、店をたたもうとしていた矢先、来店してきたナゾに包まれた客・青羽るい子(小林聡美)と意気投合。なりゆきで一緒に死に場所を探すことになり、2人が行き着いたのは「柘」だった。

 大金はハリカら3人が見つけたが、美空が裏切って独り占めして逃走し、偶然通りかかった舵とるい子に奪われたりと争奪戦が繰り広げられ、最終的に取り残されたハリカの手に渡ることになる……という展開だった。

 通常、連ドラの初回冒頭では、主役が登場するのが一般的だが、このドラマでは舵とるい子によるシーンからスタート。続いて、亜乃音が大金を発見する場面へとつながり、主人公のハリカが登場するまで、約7分を要した。いろんなシーンがバラバラで描写されるため、見ていた視聴者にとっては、極めて難解な内容に構成されていた。もちろん、これが第2話以降に結びつくのだろうが、ついていけなかった視聴者も多かったようで、それが結果的に低視聴率につながったと推察される。

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