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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 九龍城に住んでいた、さいたま市議

魔窟・九龍城に住んでいた、さいたま市議。その政策は「旧大宮市の独立」だった!

「テレ朝動画」より

 年末の12月25日に放送された『激レアさんを連れてきた。』(テレビ朝日系)は、そのゲストの異色の人生が、大いに注目を集めた。

 この日のゲストとして登場したのは、かつて香港に存在した魔窟「九龍城」に「家賃が安い」からと住んでいた日本人・吉田一郎氏。

 九龍城といえば、かつては世界的に知られた無法地帯。住んでいる時は、突然私服警官に羽交い締めにされたりしながらも、存外に安全だったというエピソードは、住んだことがあるからこそのもの。

 そんな吉田氏が、現在はさいたま市議という要職にあるのも注目されたポイントだ。

 実は、吉田氏はある世界では長らく注目されてきた人物。九龍城に限らずアヤシゲな場所に興味を持つ吉田氏は、政治的な駆け引きの結果などでできてしまった世界の飛び地を探求するサイト「世界飛び地領土研究会」を運営。この研究の成果は『世界飛び地大全』(角川ソフィア文庫)として、一冊にまとまっている。

 また、そこで記された世界のあちこちで、誕生してはすぐに消えたアヤシゲな国を集めた『消滅した国々 第二次世界大戦以降崩壊した183カ国』(社会評論社)も、刊行当時は大いに話題になった一冊だ。

 そんな吉田氏だが、さいたま市議としてはある主張で圧倒的な支持を集めている。

 それは「大宮市のさいたま市からの分離・独立」である。

 実は、吉田氏、香港での生活の後に十数年ぶりに帰国すると、大宮市がさいたま市になっていた。これに「住民不在の合併だ」と憤った吉田氏は、2001年の市長選にいきなり立候補するも落選。だが07年には市議選で初当選。11年には最多得票で再選。さらに13年には再び市長選に立候補し落選するが、続く15年の市議選で、今度は無投票当選で復帰を果たしている。

 そんな吉田氏の主張は「さいたま市も権限や財源を旧四市に渡すべき」というもので、まさに香港の「一国二制度」を参考にしたもの。

 そんな吉田氏の「私たちの街・大宮の自治と独立を!」という言葉が記された公式サイト(http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/)は、今どきYahoo!ジオシティーズを利用しHTMLを手打ちしてるっぽい、なかなか味のあるサイト。ぜひ、そのアヤシゲな面白さに触れてみてほしい。
(文=昼間たかし)

最終更新:2018/01/08 16:00
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