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日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル > STARTO(旧ジャニーズ)  > タッキーのクレイジーな“探検家”ぶり

滝沢秀明の“火山探検家”ぶりがクレイジーすぎた! 『クレイジージャーニー』圧倒的な溶岩湖の中で……

■同行

 バヌアツはオーストラリアの東に位置する火山だらけの島国で、成人する男性が櫓の上からダイブしてみせる儀式がバンジージャンプの元となったことでも知られている。飛行機を乗り継ぎ、日本から13時間。

 バヌアツの空港到着ロビーから普通に滝沢が出てくるだけの画を見て、思わず「登場の画がきれい」と呟くスタジオの小池栄子。それほど、普段むさ苦しい到着シーンばかりであることがわかる。

 しかし、バヌアツには4回来ているというが「火山を見にしか来たことがない」と語る滝沢も、普段のゲストとなんら変わらない特異さを醸し出す。

 そこからさらにセスナで別の島に移動、車で移動、そこからさらに8時間ほど登山をし、ようやくベースキャンプにたどり着くという。

 車といってもトラックの荷台だし、登山といっても、まったく道のないジャングルや切り立った尾根やの稜線を突き進む。

 あまりに険しいため、同行したディレクターがへばってしまい、カメラをバッグに入れて撮影を止めてしまうほどの道中。

 しかし、滝沢は私物カメラで自撮りしながら進んでくれる。ヘタレでお馴染み久野ディレクターが何度も休憩を申し出、そのたびに休憩になるが、先を急ぎたいはずなのに、文句ひとつ言わない滝沢の株がどんどん上がる。

 結局、途中一泊したためベースキャンプに到着したのは登山開始から30時間以上後。しかも後半は、肌がかぶれるという有毒な雨の中、ガスマスクを装着し、ロープ一本で崖を下る過酷さ。

 さらに、キャンプ地から200メートルの断崖絶壁をロープで垂直下降。しかも危険な箇所に行くときは全て滝沢が先陣を切り、続くメンバーにアドバイスしつつ誘導する。ロープを固定するための金具を突き刺す穴をドリルで掘削する姿に、もはやアイドルの面影はない。

 もう十分沸き立つマグマが見えるのだが、まだまだチーム滝沢は下降する。

■久野の「活躍」

 この探検に同行したディレクターの久野が、途中途中でいい具合に場を乱してくれる。

 あまりのきつさにカメラ撮影を放棄し、登山に専念したにもかかわらず再度ダウン、今度はそのカメラを入れたリュックごと人に持ってもらい、一人手ぶらでお遍路さんみたいな杖をつき、お荷物そのものと化す久野。ロープで垂直に下降する際、ガスが吹き出す岩盤の真ん中で休憩しだし、「そこで休憩することはおすすめしないです」とやんわり注意される久野。

 目的地直前で「緊張感を保つ」「中途ハンパな気持ちで行くと事故ってしまう」と真剣に決意を語る滝沢を撮影しながら「ゲホッ! ウエッ~」と嫌がらせのようなタイミングで突如えづき、台無しにする久野。

 しかも体力がないだけならまだしも、溶岩湖目前の危険なエリアで再度雨に降られ、進むも戻るもできないピンチに「めっちゃ雨降ってきた~。最悪だし。最悪だしこれ」「最悪じゃないっすか?」と、滝沢に当たるような言い方をする様子は、目を見張るほどのクズっぷりだったが、そんな久野に一度たりとも言葉を荒らげたり嫌な顔をせず神対応し続ける滝沢の姿は、イラつく我々の目に菩薩に映った。

 自身の不甲斐なさを詫びる久野に「大丈夫です、助け合いなんで」と滝沢はフォローしていたが、一度たりとも助け「合って」はいない。ただ一方的に滝沢が助け続けていた。

 ナレーションでは、この久野の同行を「人選ミス」としていたが、これは意図的な「配役」だろう。彼のどうしようもなさが滝沢のエキスパートぶりをいい具合に際だたせつつ、同時にほとんどの笑いも生み出していた。

 逆に、この番組は、ゲストのまともでないクレイジーぶりをみせるために揚げ足を取ることもある。普通ならカットするようなウンコを踏んでしまうシーンや(丸山ゴンザレス)、ホテルで必ず寝坊するシーンなど(佐藤健寿)を使うのもそれだ。

 どちらにしろ、ただ対象者(ゲスト)だけを映す以上の化学反応をみせる場合があり、それが鬱陶しく感じたりあざとく感じる場合も時にあるものの、今回は見事に成功していたように感じる。

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