大宮ソープランド火災の犠牲者“実名報道”に店舗関係者が激怒「警察やテレビ局、新聞社に憤りがあります」
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
さて、今年の掉尾を飾るのは、やはり貴乃花である。
どこまで続く泥濘ぞ。日馬富士殴打“騒動”を見ていると、そう思わざるを得ない。
12月27日発売の文春と新潮の巻頭特集はどちらも「貴乃花激白」(文春)「貴乃花が本誌に激白」(新潮)と、貴乃花側の一方的ないい分を取り上げ、例のごとく、八角理事長批判、白鵬批判である。
ともに貴乃花が初めてこの問題に対する真意を語ったとタイトルを打っているが、貴乃花の言葉は、そう多くない。
大筋は「貴乃花に極めて近い関係者」(文春)「貴乃花のタニマチ」(新潮)の話である。新潮の貴乃花の言葉は、「未来に夢や希望を乗せてこれから力士を志す者たちへ学べる角界であるべきと考えています。入門しての清純な真っ直ぐな一途を与えられるのも角界の大きな役割です」。
文春はもう少し長い。「相撲協会は私の責任を問うかたちにもっていきたいのでしょうけども、それはかまいません。私は巡業部長ですが、その立場では対処できない出来事が起きたのです。本人(貴ノ岩)は当初、『階段から転んだ』と説明しましたが、とてもそんな怪我には思えませんでした。私はその場にいたわけではなく、真相は分かりません。一般人を巻き込んでいる可能性も否定できなかった。同時に『親である師匠にも言いにくいことが起きたのか』と、背景にある根の深さを感じ、警察に全容解明を委ねたのです」。
協会からもメディアからも追及されている、「なぜすぐに協会に報告しなかったのか」という件では、「警察に報告してくれるよう頼んでいる」と申し開きをしているが、協会幹部として、巡業部長としての立場として、自ら報告すべきであったと、私は思うのだが。
新潮では、貴乃花の支援者の一人が、貴ノ岩の診断書を作成した済生会福岡総合病院の医師が、騒動発覚後、相撲協会を通じて、「貴ノ岩は重傷ではなかった」というコメントを発表したことに対して、「患者の情報を、第三者である相撲協会に流すのは医師としての倫理に反する行為で、医師法違反に当たるのではないか、と貴乃花親方の報告書には書かれています」と話している。
新潮ではタニマチが、問題の飲み会に白鵬から誘われた貴ノ岩は、断っているのに、白鵬たちは恩師の鳥取城北高校相撲部の石浦外喜義総監督&校長から誘わせたという。
貴ノ岩は、なぜ石浦さんがそんな飲み会の場を作ったのか、信じられないと思っているようだ。
その石浦は、日馬富士が殴打する席にもいて、その後、白鵬や日馬富士らとラーメンと餃子を食べに行っているという。
文春で貴乃花に近い関係者が「日馬富士の暴行をすぐに阻止できなかったとして白鵬や鶴竜は相応の責任を問われましたが、それは石浦校長も同じこと。教育者だけに、より責任は重いはずです」と指摘している。それはその通りであろう。
週刊誌界で重きを成す2誌が、そろって渦中の大物を曲がりなりにもインタビューしたのだから、貴乃花が考えている「相撲界への危機感と改革」とはなんなのか、聞いているはずだと思ったが、それが、「少子化が進む中、子どもたちが相撲にどんどんなじみがなくなっていることを危惧していました。これでは将来、力士を目指すわけがない。ですから、相撲学校の創設を提案したり、子どもたちが相撲に触れる機会を増やそうとしてきました」(貴乃花に近い関係者・文春)。
失礼だが、彼の改革とはこの程度かと、思わざるを得ない。もっと根本的で深刻な問題が、相撲界にはあるはずだ。それを引き出してくるのがメディアの役目である。
インタビューとは、読者に代わって「聞くべきこと、どうしても知りたいこと」を聞くことである。
それが相手の土俵に乗って、相手のいい分を垂れ流すのでは、新聞の官邸クラブと五十歩百歩と批判されても致し方がないはずだ。
【巻末付録】
現代は合併号にも関わらず、意外にSEXYグラビアのボリュームがない。「深田恭子 話題の写真集から未公開カット独占掲載」。さすが、この娘のヘア・ヌード写真集なら買ってみたいと思わせる肢体だ。
「海外セレブ『ハプニング大賞』ポロリ・チラリを大放出」。あまり見るところはない。袋とじは「『のぞき』の誘惑」。絶対に真似をしないでくださいとある。意味深だが、写真はごく普通。
「永岡怜子 初めてのヘアヌード」。「ミスFLASH2016年のファイナリストに輝いたトップアイドルが神々しいBODYの全てをついに魅せた」そうだ。そしてもう一つの袋とじは「山咲千里 完全なる初ヘアヌード」。62年生まれだから御年50代半ば? それにしては見事な肉体だ。顔にはやや年が出始めたが。
(文=元木昌彦)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事