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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > さえない日常が“匂わせ”に火をつける
『自分のすごさを匂わせてくる人』榎本博明氏インタビュー[1]

せめてネットくらいでは輝きたい! さえない日常が“匂わせ”に火をつける

■キラキラアカウントに夢中な人は、他人を見下したい?

――その最たるものが「キラキラアカウント」*だと思います。こういった鼻につくアカウントは、一方でフォロワーが数万人いるような人もいます。いやなもの見たさという娯楽もあるとは思うのですが。

榎本 キラキラアカウントのフォロワーも多分いろいろなタイプがいるでしょうね。純粋に自分の変身願望を満たしてくれる存在として、素直にあこがれている人もいるかもしれません。

 一方キラキラアカウントを「こんなバカがいるわ」という気持ちでフォローしている人もいるでしょう。最近のお笑いを見ていても思いますが「人を見下したい」気持ちを満たすものが流行っていますよね。心理学には「社会的比較」という言葉があります。他人と比較して「自分の方があいつよりましだ」という気持ちになると、自己肯定感が高まるのです。

*有名ホテルやブランド品の写真など、ラグジュアリーな生活の様子や、誰に向けているのかよくわからない恋愛指南を投稿するアカウントのこと

* * *

“匂わせ”な他人のSNSを「イラつくのに見るのがどうにもやめられない」状態になっている際は、「自分の自己肯定感が弱まっていているサインかもしれない」と気づくと、少し冷静になれるかもしれない。引き続き榎本氏に、たまに見かける「配偶者の感謝をなぜかSNS投稿する人」の匂わせなど、さらに聞いていく。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

●榎本 博明(えのもと・ひろあき)氏
1955年、東京都生まれ。心理学博士。MP人間科学研究所代表、産業能率大学兼任講師。おもな著書に『「上から目線」の構造』『薄っぺらいのに自信満々な人』(ともに日本経済新聞出版社)、『カイシャの3バカ』(朝日新聞出版)などがある。

◆石徹白未亜の過去記事はこちらから◆

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最終更新:2017/12/27 21:00
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