ちょっと仲よすぎ!? 綾野剛と星野源の“蜜月関係”が尊い『コウノドリ』に波乱はあるか
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■白川へ送る言葉
短いシーンだが、小児循環器科での研修のため、研修先が決まり次第出ていくことが決まっている白川(坂口健太郎)に、上司の今橋(大森南朋)が語った言葉が良かった。
わがままを謝る白川に、「正直、羨ましいと思ってる。僕はずっとここ(ペルソナ)から出たことがないから、ここを出て勉強したいと思ったことはあるけど、白川先生みたいに行動に移せなかった。だから白川先生の考えはすごい勇気だと思っている。その勇気がきっと成長させてくれるはずです。……僕もわがまま言っていいかな? またここに戻ってきてほしい、その時は今みたいな先輩と後輩の関係じゃなく、同じ立場で小さな命を一緒に救いたい」
この言葉で、自らの失敗をきっかけに出ていく後ろめたさを持つ白川の心がどれだけ軽くなっただろうか。原作ではもっとクセの強い今橋だが、今回は患者に寄り添いすぎる小松をさりげなく心配し飯に誘うなど、絵に描いたような「頼れる上司」だ。今回、特にそれが目立った回だった。
■今週の四宮と鴻鳥
四宮は忙しい中、帰郷するその罪悪感からか、引き継ぎ事項を事細かく伝えようとするが、鴻鳥は、「僕は四宮ほど、患者のカルテを丁寧に書いてる産科医を他に知らない。だから心配するな」と送り出す。
そう言われて「ありがとう」でも「すまん」でもなく、「わかった」と答える四宮。
他にも、帰って来た四宮の報告に「うらやましいな」と寂しく言った鴻鳥を見つめる四宮もよかった。鴻鳥は父親も母親も知らずに育ったからだ。もう2人が対立することも、今シーズンは特になさそうだ。
今回の最後、下屋が「私は絶対、2人を超えますから!」と宣言したのを受けて、
「下屋のくせに100年早い」
「でも楽しみだね」
と、2人で肩を並べて去って行く姿は、まるでコンビで活躍する藤子不二雄やゆでたまごのようでした。
また今回、四宮の同期である倉崎医師(松本若菜)の回想シーンにおいて、新人時代のあどけない2人も登場した。まだ四宮が心を閉ざす前で、仲が良かった頃だ。しかし、最近はその頃に近づいてきている、いやむしろそれ以上の蜜月関係にも見える。ちょっと仲よすぎな気もするので、もうひと波乱期待したい。
今回は、不育症の話を軸に、今までの展開のその後を見せたり、四宮の決断への道筋を丁寧に見せたり、患者、医師、家族のそれぞれのドラマを描くなかなか入り組んだ脚本で、見ごたえのある回でした。ラストスパートに期待しましょう。
(文=柿田太郎)
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