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ありがとう『HiGH&LOW』、お体だけはどうぞ大事に…窪田正孝の凄みとハイロー未来への期待 【対談後編】

対談前編はコチラ

映画『HiGH&LOW THE MOVIE』に脳を焼かれてから1年数カ月。夏の『END OF SKY』公開時にも開催したハイロー対談@サイゾーが、再び帰ってきた。毎度おなじみ映画ライターの加藤よしきさんとヤンキーマンガとEXILE史学に詳しいライター藤谷千明さんが、『FINAL MISSION』について徹底討論! これが俺たちの最後の祭りじゃ!!(なお、今後新作が公開された場合にはこれが最後とは限らない場合がございます/今回も同席している編集者は重度のLDHオタクです)
※本記事は映画『HiGH&LOW THE MOVIE3 / FINAL MISSION』のネタバレを含みます。

まずは窪田正孝の話をさせてくれ

藤谷:ザム3の演技といえば、スモーキーですよ。窪田正孝さん、今回もちょっとしか出てないのに、出ているところは全部すごかった。

加藤惜しい人を亡くしました……。タケシとやり取りするシーンで、タケシ役の佐野(玲於)くんは、正直ドラマの最初のときはかなり演技が厳しいと思っていましたが、心なしか彼もうまくなってました。スモーキーと二階堂の絡みもすごくよかったですし、あの場にいた全員の演技力を底上げするくらいの力が窪田くんにはあります。最後も、ちょっと時空が歪みますよね。全力疾走してくる敵に対して、スモーキーが心中をゆっくり語るっていう。あれは少年マンガ的に正しいです。

藤谷:「まったく、最高の人生だった」って、完全に『BLEACH』【1】の作法ですよ、あれは。見開きブチ抜きのコマで表現しているところですね。

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【1】(久保帯人/集英社)家族を守るために悪霊・虚(ホロウ)を退治する死神になってしまった高校生・黒崎一護の活躍を描く。18年に福士蒼汰主演で映画化もされる。

加藤:最後まで強いまま、強くてかっこいいまましっかり死んだ。

藤谷:正直彼はSWORDの頭の中で、一番突飛な設定ですよね。スラムで育って、超強くて、難病を抱えている。この超無理難題設定を違和感なく表現して有終の美を飾るって、この世で窪田さん以外できないと思いますよ。ちょっと下手な役者がやった場合、100%寒いギャグになる。

加藤:達磨の日向を演じた林遣都くんもそうで、あの人たちの俳優としての底力を見ました。もちろん衣装や周りのデザイン、美術とかの人達もものすごく優秀だから、こういう素晴らしい概念を具現化できたんだと思うんですけど、その中でも、この方の演技力っていうのは強かったんだと思いますね。だからこそスモーキーには最後に戦ってほしかった。

編集部今回刊行する『HiGH&LOW THE FAN BOOK』の中でスモーキー推しの方を集めて、あの死に様をどう受け止めたのか聞く「スモーキー追悼座談会」をやったんですけど、みなさんやっぱり「もう一回最後にアクションが欲しかった」と言ってましたね。「せめてキリンジを殴るところは見たかった」と。

加藤:キリンジにハイキック一発でいいから入れてほしかったですね。で、その後二階堂に刺されるでもいいですし。あれは多分、中途半端にアクションするくらいなら全部切っちゃおうという判断なんでしょうね。

藤谷:それは正解な気がします。

加藤:ただ、切ったわりに、死んだところは映すんかいって。そこの取捨選択でちょっと疑問は残りつつも、やっぱり「Break into the Dark」が流れるあのシーンは、本編で一番の見所と言っても過言ではないです。劇場で観たとき、ちょっと泣きました。

藤谷:生コンが「サビ」なら、あそこは「大サビ」ですね。

編集部:「Break into the Dark」はザム2からの挿入歌ですけど、歌詞を読むと完全にルードボーイズの曲ですね。「I’ve gonna never give up」って繰り返してて、「俺達は生きることを決して諦めない」の姿勢ですよ。この起用、LDHウォッチャー的には、“アフロジャック接待”にしか思えなかったんです。でもザム3で流れてきたときに、「うがった見方をしてしまいすみませんでした。素敵です」って思いました。

ルードボーイズの曲だったのだ…

藤谷:あそこは一つのクライマックスではありますね。まあ常にクライマックスなんですけど。

 演技力でいうなら、小野塚勇人さん=キリンジの話をさせてください。ザム3の収穫の一つとして、キリンジがめちゃめちゃカッコよくなってるという点があげられます。作中でも幹部に出世してますし。それでいうと、ザムのときの対談で謝らなければならないことがひとつありました。あの対談では「LDHの人間同士は勝負をつけてない」という説を掲げましたけど、ドラマ版から勢い良く負けてるLDHの人、いましたよね。そう、劇団EXILE・小野塚勇人さん演じるキリンジです。申し訳ありませんでした!

加藤:そういえば、キリンジは盛大に負けてましたね。

藤谷:いってしまえばキリンジは、当初は勝負の土俵にすら上がらせてもらえないキャラクターだった。ドラマ版では日向に相手にもされず、ザムでは九十九さんにワンパン一発KOです。それがザム3ではものすごい存在を放っていた。これは1年間『仮面ライダーエグゼイド』で九条貴利矢(仮面ライダーレーザー)役をやっていた結果、ケレン味のある演技を身につけたんだろうな、と。ハイロー自体、「特撮に近い」「2.5次元に近い」ということが指摘されている通り、キャラクターと生身の人間の中間を表現する術を学んだんでしょうね。

加藤:格段にうまくなってると思います。

藤谷:だってキリンジ、やってること自体は前とあんまり変わってないというか。馬場の存在には気がつかないし、実際そんなに役に立ってないですし。でも登場シーンの重機からの降り方がかっこいいし、人さらいの仕方もかっこいい。これからの活躍が期待される、それこそ名前の通りの「麒麟児」になったわけです。

編集部:あのガラス破って、「はーい、こんばんわー」も大好きですね。確実に「ハイロー力」が上がっていました。

加藤:そこは「ハイロー力」じゃなくて「演技力」でいいと思いますが……。ともかくシリーズ足掛け3年やってるわけですから、その間にいろんなところでいろんなことを皆さんが経験されて、やっぱり全員うまくなっている。

藤谷:ガンちゃんさんの成長も著しいです。琥珀さんに助けてもらうシーンも表情の変化なんか素晴らしかった。

加藤:それこそ、「もう拳だけじゃ解決できねぇ」もすごく良い表情でした。

編集部:声の出し方もすごく変わりましたね。今ドラマシリーズを見ると、普段より低い声でしゃべるのが大変だっていう前提はありますけど、かなりきつそうに聞こえる。でも今回はそれこそ「拳だけじゃ解決できねぇ」とか、ちゃんとコブラの喋り方で感情ものせていました。

藤谷:ダンの糾弾を受けて「そんなことお前に言われなくてもわかってんだよ」のシーンも印象に残っています。目とか表情で演技できるようになっていて。

加藤:「分かってる」と言いつつ迷っているところがうまく出せてますよね。ただ、ガンちゃんさんも若干スケジュールの都合があったのかなと思いました。インパクトのあるシーンは多いんですけど、実は出演時間はそう多くない。一人のシーンと、大御所俳優の方々とのからみのシーンが多くて、前回のジェシーとの格闘シーンみたいながっつりしたタイマンも無かったですし。

藤谷:爆発にせよ生コンにせよ、インパクトが強くて気がついていませんでしたが、たしかに。「無名街爆破セレモニー」に証拠のエリ、馬場、資料を連れてくのは琥珀さんと雨宮兄弟ですもんね。エリを後部座席に乗せていたのはコブラのはずなのに、いつのまにか別れて地下の駐車場で九龍を待ち構えていて、やっぱり一人になりがち。『マジすか学園2』【2】における前田敦子現象ですよ。

加藤『エクスペンダブルズ2』【3】におけるジェイソン・ステイサムですね。

編集部:ヤマトとノボルも実はそんなに出てないですしね。鈴木伸之さんも町田啓太さんも売れっ子になりつつあるから、忙しかったんだろうな、と。

藤谷:ハイローから飛び出してちゃんと活躍の幅が広がったという意味ではポジティブに考えるべきことですし、「たられば」を考えても仕方がないですが、全員のスケジュールが万全な状態のザム2ザム3を観てみたかったですね。

渡辺裕之の説得力がどうしても必要だった…? 最後までモヤるDTC問題

加藤:「HiGH&LOW THE DTC」を挟んだからか、DTCの3人も、演技力は格段に上昇してましたね。あの爆弾のシーン、おもしろすぎました。語弊がありますけど、「バカしかいない空間」ができていた。九十九さんの「とりあえず1本いっとくか」とか。あれが大好きなんですよ。変な話、あのテンションで全編やってくれてもよかった。

編集部:「探すんかい!」最高でしたね。『HiGH&LOW』ってギャグセンスがあまりないと最初は思ってたんです。ちょっと笑かすシーンってシーズン1からあったんですけど、ハマりの悪さが気になって。だからザム3の爆弾のくだりが純粋に笑えたのは、間の使い方が抜群に上手くなった証拠なんじゃないでしょうか。ザム2から加わった脚本家の福田晶平さんは、吉本の劇場のコントライブなどをずっと書いてる方なので、お笑い畑の人がちゃんと入った効果もあるのかもしれません。

藤谷:私はあそこは「なぜクライマックスで、特に役に立たないシーンを……?」と思いました。改心したDTCが何かしらの活躍をすると思ったら、コントするだけ。それこそ徐々にクライマックスに上がっていくところで、ぽっかり踊り場みたいなテンションの空間ができあがっていた。あそこだけカットしてhuluでやっても何の問題もないでしょう。話の筋にはまったく必要ないから。でもあそこをカットしてしまうと、DTCの出番がなくなってしまう……。というか、DTCの感情は一体どうなってるのか。ザム2ではあんなにピリピリして、今回もコブラに啖呵切ってたのに、ちょっとテッツの親父に説教されたくらいで、気持ちが変わるのが早すぎません?

加藤:僕は逆にあそこは「渡辺裕之さんだったら仕方ないな」と思いました。ダンさんたちも怪我をしていたから、ひょっとしたら九龍の襲撃において、テッツの親父も戦ったのかもしれない。白いタンクトップが若干薄汚れてましたけど、あれは九龍が襲ってきたときの返り血なんですよ。テッツの親父が九龍を撃退して、「こういうやつらにのさばられるくらいなら、俺は残る」みたいな親父の翻意があったのでは。

藤谷:「ザム3 ・150分ディレクターズカット版」(※存在しません)ではそういうシーンがあるのかもしれない……。

加藤:DTCのところの説明不足を補うためにも、あの暴力的な説得力を持つキャスティングは必要だったんですよ。B級映画でもたまにあるんです。マイケル・マドセンっていう、『レザボア・ドッグス』【4】に出てる俳優が、本当にどうしようもない映画に結構出てくれる人なんです。もうグチャグチャになってる話でも、マドセンが出てきて何か言ったら、その場が丸く収まったような気になるんです。それと同じものを感じました。

藤谷:「ファイト一発」で全てを解決してきた男ならではの説得力がある、と。

ハイローは「なんでもやっていい『アウトレイジ』」か?

加藤:あとはやっぱり、九龍の皆様の話をしていいですか。今回一番目立った勢力って、九龍なんじゃないでしょうか。見どころとして、九龍の皆様の演技のおもしろさで引っ張ってる部分も多分にありました

藤谷:そうですね、全貌も分かりましたし。それぞれどんな特徴があるのか、頭の皆さんにそれぞれ見せ場があったから。みんな一つ一つの動きだけで「恐い存在」だというところが伝わりました。

加藤:克也会長なんて、達磨の拠点を襲撃したとき、冗談みたいな襟の革ジャン着てましたよ。シルバーのダブルのスーツから急に服装が変わって。でもすごい強そうだし、確かにカッコいい。要はハイローって、「なんでもやっていい『アウトレイジ』【5】」なんですよ。『アウトレイジ』は一定以上のリアリティを保たないといけないけど、こっちは好き勝手やっていい。それは楽しいでしょう。

 それで思ったのですが、『HiGH&LOW』ってコンテンツは何なんだろうって考えた時に、これはLDHによる“福利厚生”的な側面もあるんじゃないか、と。ガンちゃんさんがすごく顕著ですけど、普段彼が求められてるのは爽やかな青年で、アイドル然としたキラキラ仕事が多いわけですよね。そんな中で『HiGH&LOW』だと、コブラのようなワイルドでクールな役ができる。本人たちもキラキラ路線だけじゃなくてギラついた感じもやりたいだろうから、そういうガス抜き的な意味があるのかもしれない。彼らをLDHの社員と考えると、これは仕事であり、同時に一種の福利厚生というか、慰安旅行なんですよ、きっと。そしてほかの俳優さんたちにとっても、例えば岸谷五朗さんや加藤雅也さんとかも今だと「主人公の会社の上司」みたいな普通の役が多い中であんな役を求められたら、楽しいと思います。

編集部:そしてその旅行を主催することによって、LDHは芸能界のいろんな人達から支持をもらっていく、と。

藤谷:『HiGH&LOW』に出て、株を下げた人はいないですからね。

加藤:九龍のみなさん全員楽しそうでしたし、「ハイローに出たい」と公言する役者さんまで出てきましたから。

アニメ、マンガ、TBS版…そして世界へ! 広がれ!ハイローユニバース!

加藤:この場を借りて言っておきたいことがあります。原点に立ち返ると、LDHの皆さんにアクション・スター的な活躍を要求している僕はノイジーマイノリティーなんです。LDHの皆さんの本業は歌手でありダンサーですから、あんまり危険なアクションで怪我しないでほしい。アーティストとしての彼らを応援しているファンが本来いるわけで、その人たちを一番大事にしてあげてほしいですから。「お体だけはどうぞ大事に」(BOOWY)【8】ですよ。

藤谷:でも、逆に外野からそこに気を使われすぎるのも、本人たち的にはどうなんでしょう。「全部できるのがLDH」みたいな、体育会系的精神というか。そこまで目配せをするのが逆に失礼ではないかという気持ちもある。我々がノイジーマイノリティーであることは間違いないですが。

加藤:とにかく、それくらい心配になる領域に来てるので、ここはゆっくり休んでいただいて。

藤谷:ここで一回区切りをつけるのは、いい選択なんでしょうね。でも今後の展開は想像してしまいます。

加藤:『スターウォーズ』みたいに、何十年か後に「エピソード1」が急にできるとか。

藤谷:ヤング龍心さんが主人公の、九龍前日談?

加藤:龍心さんたちが巣鴨プリズンで出会った若き日の……。

編集部:そこまでの年齢ではなくないですか?

加藤:あの世界の第二次世界大戦は、終わるのがちょっと遅かったかもしれない。

藤谷:なるほど? 1945年に終戦してるとは限らないですね。

編集部:なら、そのヤング龍心さんをAKIRAさんにやってほしいです。それで九龍とMUGEN・SWORDはやっぱり似ていたんだというのを示す。

藤谷:では黒崎を青柳さんに……? 夢が広がりますね、本当にMUGENですね。

加藤:次なる展開として、マンガやアニメもまたやってほしいですね。

藤谷:個人的には細川先生版の『HiGH&LOW』をもう一度やってほしいです。ヤンキーマンガの文法で描かれた『HiGH&LOW』を読みたい。

編集部:我々編集部は最近「TBS版ハイローを作ってほしい」と盛り上がりました。

加藤:意味がわからないですね。

編集部:キャストに誰もLDHがいないバージョンです。TBSの磯山(晶)プロデューサーが「設定を借りたい」ってLDHに頼むんですよ。そうするとHIROさんは懐が広いので、OKを出してくれるんです。キャスティングは琥珀さんが妻夫木聡さんで、ハイローファンが「ぜんぜん琥珀さん感がない!」ってめちゃくちゃ叩くんだけど、龍也さん役が高橋一生さんで、彼の演技で説得力が出て「これはこれでありかも……」って揺れ動くんです。コブラは山崎賢人さん、ヤマトは竹内涼真さん、ノボルが坂口健太郎さん。たて笛尾沢だけ天野浩成さんのままで。楽しそうじゃないですか。全部妄想ですけど。

加藤:ちょうど今アメリカで同じようなことやってますよ。たとえばDCコミックスの「フラッシュ」というキャラクターなんですけど、ドラマ版のフラッシュがいるのに、今度『ジャスティス・リーグ』【8】で映画版のフラッシュが出てくるんです。そういう感じで、いろんな俳優がひとつの役を演じるのはありだと思う。

藤谷:それだったら、アニメ『HiGH&LOW』がCLAMP先生版とは別にできて、人気声優が声を担当するという案もあるのでは。『エグザムライ戦国』のアニメだって、本人以外の人が声を担当していましたし。HIROさん役が稲葉徹ですから。あとは舞台版も観てみたい。佐藤大樹さんが主演をつとめた『錆色のアーマ』という「逆2.5次元」コンセプトの舞台もありましたし、LDHとネルケの関係性を考えたらありえそうです。

加藤:ハイローを今後いろんな形で浸透させていった結果、気がついたら「『HiGH&LOW』という原作があって、それをEXILEの皆さんで実写化する」みたいな未来が来るのかもしれません。

編集部:どういうことですか?

加藤:現在のハイローがあって、そこからアニメやマンガやTBS版?とかいろんなものができる。それらを経て、『新HiGH&LOW』が生まれるんです。

藤谷:待ってください。『新HiGH&LOW』ってなんなんですか、加藤さん。

加藤:現在のハイローからマンガやアニメ、ハリウッド版とかいろいろ生まれていった結果、やがて一番古い『HiGH&LOW』は忘れ去られてしまうんですよ。ガンダムで、最新作は知っているけど、旧作には触れてない人がいるみたいに。さかのぼって全部観る人もいるでしょうけど、もとになった『HiGH&LOW』を知らない人が出てくるし、派生作品のほうが人気が出てしまう事態が生じるわけです。

藤谷:たとえば2.5次元舞台版ハイローが覇権をとって、「染様のロッキーがすごい」「北村諒のKIZZY最高だわ」みたいな感じになるんですね? ゲーム版『HiGH&LOW』が海を超えてめちゃめちゃヒットするとか、アニメ版がヒットしすぎてそっちのほうにハリウッドから実写の依頼が来るとか。

加藤:そういうのが当たって、『HiGH&LOW』というコンテンツとしてお金は入ってくるんだけど、LDHの方々が「ちょっと俺ら元祖なのに、負けてんじゃねえか?」ってなって奮起して、再び実写版の『HiGH&LOW』を作る。

藤谷:なるほど、『HiGH&LOW THE ORIGIN』ですね。マンガ版、アニメ版しか知らない人は「え、マジで実写化すんの?」でしょうね。

加藤:「え? スモーキーを窪田正孝が演じるの?」「林遣都が日向? 俺、解釈違うわ」とか。そうやって無印『HiGH&LOW』の存在が再び脚光を浴びる。忠臣蔵のようなものになっていくんですよ。……こういう妄想はこっちで勝手にやりますから、LDHの方々には己の「カッコイイ」を追求してもらいたいです。

藤谷:そこにつきますね。重ね重ね「ありがとう」と言いたいです。『HiGH&LOW』って、映画を観るたびにドラマ版を観たくなりません? 昨年の対談でも言いましたけど、私は最初はドラマ版にピンときてなかったクチなんです。でも今回ザム3の横浜アリーナイベントで観て、帰宅して速攻でhuluを立ち上げてドラマ版を見直しましたもん。最初はわりと文句を言ってたドラマ版を、こんなに愛しく思えるとは……。こんなコンテンツ、なかなかないですよ。

加藤:僕は『ザム』から入ったクチなので、1年くらいですか。まったく、最高の映画体験だった……。

藤谷:ほんと、ハイローがあると退屈しねえわ。

最終更新:2017/12/03 20:00
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