『夜ふかし』『サンジャポ』『陸海空』……一度見たらクセになる“番組限定素人スター”の「人間力」
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■『サンジャポ』に8カ月連続出演!「語りの女王」
日曜朝の『サンデー・ジャポン』(TBS系)に4月から毎週出ずっぱりなのが、タレント・矢部みほ(旧・矢部美穂)の母・文子(ふみこ)さん。2人は東京・池尻大橋でバーを営んでいる。そんな文子ママの代名詞が「ナゾの語り」と「関係のない話」だ。
番組スタッフがその時々のニュースについて文子ママにコメントを求めるのだが、毎回ほぼ脱線。松居一代と船越英一郎の離婚騒動に関し、なぜか元主人によるDVから逃れようと移り住んだ安アパートに現れた「お化け」に向かって唱えたという祈祷文を長々と聞かせたり。
子パンダ「シャンシャン」誕生のトピックスから、1972年のパンダ初来日の出来事に触れ、さらにはなぜか同年公開の映画『ゲッタウェイ』のオリジナル(?)の惹句を講談調で語ったり。
休む理由を張り紙に正直に書くラーメン店の話題に、「私もラーメンを店で出したい」と夢を語り、ラーメンの湯切りのマネをしながら、「わっしょい! わっしょい! どっこい! わっしょいしょい! うー、わっしょい! どっこい! それからどうした! ハァどうしたどうした、どっこい! シュッ、シュ、シュー」という理解不能な掛け声をかけるなど、実にユニークだ。
■「うんてい」に命をかけるおじさん
『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の裏で放送されているのが、オリジナル競技No1を決める『珍種目No.1は誰だ!?ピラミッド・ダービー』(TBS系)。
ここで最近キテいるのが、62歳の「うんていおじさん」。「自分には“うんてい”しかない」という言葉通り、生きがいは「うんてい」のみ。自宅外に練習用のバーを作り、365日トレーニング。また、何メートルうんていできたかを「うんてい日記」に記録。テレビ欄に「うんてい」の文字を探し続けて約20年、「100mうんていスピード対決」という言葉を見つけて即番組に応募したとか。「うんてい」への異様なまでの執着に、人生とは何かを考えさせられる。
■人気を「限定的」にすることで番組の寿命も長持ちさせる
こうした「番組限定スター」をつくり、自分のところで「囲う」のは、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のイモトアヤコのように業界ではよくある手法だ。オファーされても別番組に気軽に出演しない約束を、本人や事務所と取り付けてしまうのである。
代わりにその番組では優遇され、仕事は安泰するというわけだ。もちろん、「タレントの人気の持続」イコール「番組の長寿化」が見込めるので、番組側としても有難い。
ただ、以上挙げた素人さんと番組が、すべて専属的な契約を結んでいるかは定かではないし、また、別番組に出たら、その魅力が失われてしまうかもしれない。
最後になるが、彼らは我々と同じ一般人。今後もその番組でしか見られないレアキャラを、生活に支障が出ないことを祈りつつ、温かく見守っていきたいものだ。
(文=都築雄一郎)
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