嘘だといってよ、ミッチー! 衝撃的すぎる展開に視聴者が引いてしまった『明日の約束』第5話
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第5話の衝撃はまだ終わりません。長谷部が校内で暴れていた様子を動画に撮ったのは圭吾と同じクラスだった1年B組の渡辺(堀家一希)だったことが発覚します。バスケ部員たちに取り囲まれた渡辺は「動画は撮ったけど、ネットにはアップしていない。データが盗まれたんだ。多分、翌日の体育の時間に」と素直にゲロします。
体育の授業中に、誰もいない教室に入っても不自然ではないのは、担任教師である霧島先生(及川光博)だけです。なんと、ミッチーが影で騒ぎを操っていた!? 確かに、ただの善意の塊のような教師役に、トリックスターであるミッチーをキャスティングするのは不自然です。映画『僕だけがいない街』(16)でも二面性のある教師役を嬉々として演じていた過去があります。ミステリーとしては意外性のある展開は評価されるものですが、常にトラブルの最前線に立つ霧島先生のことをすっかり信用していただけに、これは日向先生ならずとも視聴者も大ショックです。『相棒13』(テレビ朝日系)の最終回でダークナイトの正体が成宮寛貴だった級の衝撃です。お願いだから、嘘だといってよ、ミッチー!
さらにラスト近く、圭吾が自殺したのは自分のせいではないことが分かってうれし泣きしていた長谷部ですが、いつものように個人練習に励んでいた夜の公園で黒づくめの人物からスタンガンで襲われます。ハロウィンの夜にバスケ部顧問の辻先生(神尾佑)が襲われたのと同じ手口です。この襲撃犯はてっきり圭吾の自殺事件を知った愉快犯、しかも屈強な男性と思っていたのですが、ここに来て視聴者の頭の中の容疑者リストの筆頭に、圭吾の幼なじみだった香澄(佐久間由衣)が急浮上。たしかに佐久間由衣は身長170cmあるので、夜間にもったりした衣服を着ていれば男性にも見えるでしょう。香澄は毒親・真紀子と直接繋がっているとは思えませんが、動画のマスコミへの流失事件も含め、真紀子の思惑どおりにすべての物事が進んでいるではありませんか。
もはや、誰が日向先生の味方で、誰が敵なのか、まるで分からなくなってきた『明日の約束』第5話。視聴率は先週微増した5.8%から再び下降して5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)に。テーマ性のはっきりしたドラマなので途中打ち切りはないと信じたいところですが、5%を切ってしまうと打ち切り説も噴き出しかねない超危険水域となってしまいます。また、今後このような意欲的な社会派ドラマは製作されにくくなるでしょう。視聴率にも見放された感のある『明日の約束』。日向先生の明日はいったいどっちでしょうか?
(文=長野辰次)
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