官能小説×AVのコラボ! 緻密な心理を表現豊かに描くモノローグが秀逸
現在進行形で、アラレ史上最大規模の読書ブームが到来中です。アラレは漫画も大好きですが、今ハマっているのは「恋愛小説」です。その延長で「官能小説」もたまに読んだりしております。何を隠そう、アラレは官能小説のあの独特で淫靡な表現が大好き!
「蕾」や「花びら」など、日常的に使う言葉であっても、官能小説の中では途端に卑猥に響きます。時には女性器のことを「カトリーヌ」と、男性器のことを「いけない張本人」と表現してみたり……。日本語の性表現の豊かさには感服せずにはいられません。そんな官能小説好きなアラレの琴線に触れるAVがあるのです。
小説誌『特選小説』とAVメーカー「マックスエー」によるコラボAV!
『特選小説 2017年 12 月号』(綜合図書)
今回は、AVメーカー「マックスエー」から発売されている『官能小説』シリーズをご紹介したいと思います。官能小説雑誌『特選小説』(綜合図書)とのコラボレーション企画として立ち上がったもので、『特選小説』に掲載された作品を映像化したシリーズとなっています。
続きものではなく1作完結型ですので、作品ごとに多種多様な設定が楽しめるドラマ系AVです。ドラマ系AVは、ストーリーや心理描写が大事な要素になるので、ナンパハメ撮りモノなどと比べるとエッチシーン以外の時間が長いです。しかし、エッチシーン以外を飛ばしてしまうと、主人公の葛藤などドラマの醍醐味を味わえないので、時間がない時や、すぐにムラムラしたい場合はおすすめできません。映画を見るような感覚で、早送りせずに見てくださいね!
主人公の心理に触れる! 官能的なモノローグ
こちらのシリーズのすべての作品を見たわけではありませんが……特徴的なのは、主人公の心の声である“モノローグ”が流れることでしょう。モノローグは、原作の一節から引用しているのかもしれません。すごく文芸的で、官能小説らしいモノローグになっています。
例えば、アラレのお気に入り作品『紅いフォルモサ~美麗島~』のモノローグ。
『官能小説 紅いフォルモサ~美麗島~ 風間萌衣』
既婚者の上司と不倫中の若いOLが、自分の誕生日に不倫旅行に行く計画を立てるのですが、ある日、上司にホテルに呼び出され「旅行に行けなくなった」と伝えられます。楽しみにしていたOLは断られて悲しい気持ちでいっぱいなのですが、上司にキスをされると、次のようなモノローグが始まります。
「突き放そうと伸ばした手が力を失っていく。温かな舌が口の中に滑り込み這い回る。ここで拒まないときっと私は傷ついてしまう。でも意志に背いて私の身体はますます淫靡に染まっていく」
「ここで拒まないときっと私は傷ついてしまう」というフレーズを聞いた時に、「男の人にはこの気持ちはわからないでしょ!」と思いました。このシチュエーションで、この言葉はとても刺さります……。
女性ならではの綿密な心理描写で描き出される感情
『官能小説 赤い傘 川村まや』
『紅いフォルモサ~美麗島~』の原作者を調べてみると、やはり女性でした。蒼井凜花さんという作家で、『官能小説』シリーズ第1弾の『赤い傘』という人気作品も蒼井さんの原作によるものでした。
蒼井さんの経歴がなかなか異色! キャビンアテンダントやモデル、六本木のクラブのママを経て官能小説家になったそうです。経歴からも見て取れるように、非常に美しい方で、美容やモテ術などのコラムも執筆しておられます。きっと多くの恋愛を経験してきた方なのでしょう。ご自身の豊富な経験から抽出して、主人公のデリケートな心情を描写することにより、生々しい表現ができるのかもしれませんね。
蒼井さんだけではなく、うかみ綾乃さんや小玉二三さん、森奈津子さんなど多くの女性官能小説家の作品がシリーズで映像化されているので注目です!
おわりに
アラレは、将来の夢を聞かれると、ここ数年は「官能小説家」と答えています。アラレの作品もいつか『官能小説』シリーズで映像化されるといいなー。映像化も何も、小説を書かないと何も始まらないんですけど……。書こうと思うと、まずインスピレーションが必要なのでAVを見ちゃって……(言い訳)。とりあえず、第一歩としてSugirlで紹介する動画のタイトル表現を豊かにするところから始めようと思います。
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