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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 激安の「ドジャース食堂」の真実

食の価格破壊に驚く!! 県庁所在地なのに寂れている街・秋田と「ドジャース食堂」の真実

 駅近くには、藩主・佐竹氏の居城であった久保田城がある。公園になった城跡は、市民の憩いの場になっている。けれども、わざわざ見に来るものかといえば、魅力には乏しい。秋田には、ほかにも秋田城という名城がある。こちらは、奈良時代に作られた古代の城柵。むしろ、こっちのほうが歴史的な価値がありそうだけど、残念なことに市街地からは、随分と遠い。

 そんな、なんだかネガティブな雰囲気ばかりの秋田市。でも、今回一日歩いてみて、思った。

「何もない、寂れていると聞いてはきたが、やたらと栄えているではあるまいか!」

 

どんな町にでも出展する「アニメイト」は神か

 まず、おっ!! と思ったのが、久保田城の前に秋田名物の「ババヘラアイス」の露店が出ていること。多くは街道沿いで、車で移動する客相手と聞いていた。ここの露店は、要は観光客目当てというわけだが、それにしても地元名物が200円という商売っ気のなさには、呆れながらも興奮する。

 

ババヘラアイスは、だいたい11月頃まで出店してるそうだ

 実は、あまり知られていないが、秋田市というところは食の価格破壊がやたらと目立つ街である。スーパーに入ってみても、総菜コーナーがやたらと安い。とりわけ、パック寿司は東京のスーパーにあるものに比べると雲泥の差。よくもまあ、こんなネタを500円台で……。しかも、閉店近くなると半額とかで売っているのだ。

 そんな秋田市内の食の価格破壊の象徴が、秋田駅東口から徒歩5分くらいのところにある「ドジャース食堂」である。

 この食堂に一歩足を踏み入れた時、筆者は思った。近所にあるなら、住める……と。

 

恐るべし食の価格破壊。しかも、ご飯と味噌汁食べ放題なんだぞ!
豚生姜焼き大盛り(おかずが)を注文すると、無限にご飯が食べられそうだ

 ここ、名前の通り食堂である。メニューは、一番安いもので550円。高いもので700円程度。ラーメンからトンカツなどなど、食堂らしくメニューは豊富である。

 そして、食堂の中には高校生や大学生がいっぱい。その理由は明白である。ここ、ごはん・味噌汁・コーヒーが、おかわり自由の食堂なのである。

 しかも、おかわり自由の幅が広い。たいていの地域では、「おかわり自由」と書かれていても、「丼物は除く」などとあるもの。でも、ここは違う。様子を見ていると、カツ丼か何かを注文した若者が、途中から茶碗に、ご飯を山盛りでついできて、丼に追加している。別の若者は、チャーハンと唐揚げを注文。チャーハンを食べた後で、大盛りごはんで、唐揚げを食べ始めるではないか!!

 なんとも、食うには困らない街。さすが、米どころ。それが秋田の真実だった。

 

とても親切に案内してくれる懐メロスポット。お土産には手ぬぐいがお手頃

 なお、腹ごなしがてらに、大鵬の奥さんの実家であるお菓子屋の二階にある「東海林太郎記念館」は、ぜひ訪れておきたいスポット。懐メロが流れ続ける館内で、ほぼマンツーマンで相手してくれるぞ。ええ、秋田の人は基本的に親切だった。
(文=昼間たかし)

最終更新:2017/11/13 14:00
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