トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > カルチャー  > “サブカルタウン”盛岡の実態

東京では絶対にあり得ない! 独特の香りに酔う……知られざる“サブカルタウン”盛岡の実態

 でも、それは断念。10分も話さないうちに気づいた。この人がネタの宝庫だということに……。地元情報誌にはサブカルをテーマにした連載を持ち、地域の面白い人たちを次々と紹介。さらには、自身でも「八日丁劇場」という新たなスポットまで立ち上げた。知識、バイタリティ。それは、一晩話を聞くくらいでは終わらない。

 というわけで、ざっくばらんに盛岡のサブカル文化の基礎を知ることになった夕べ。交歓の場となったのは、内丸の飲み屋である。

 盛岡市の内丸は、盛岡でも随一のアヤシゲなスポット。人口30万人にも満たない地方都市に、ゴールデン街のような一角が広がっているのだ。

 

戦後のドサクサに店が建ち並んだという新宿ゴールデン街っぽい一角。初心者にはハードルが高い

 観光客なら、入るのに躊躇するようなディープゾーン。そこに足を踏み入れることができただけでも、今回は成功だ。

 さて、そんな内丸のシンボルとなっているのが、櫻山神社。この神社もまた、独特のサブカルスポットとして知られている。それは、数年前から節分の時期になると『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラクターをモチーフにした鬼が登場すること。ワムウ、サンタナと毎年キャラを変えながら、今や地域では「今年は何が来るのだろう」と期待を集めるようになっている。

 これは、神社の権禰宜・佐藤辰吾さんが、神社と地域のために、毎年ひとりで作っているもの。佐藤さんの創作意欲は近年さらに高まっていて、七五三シーズンの現在は「フェルメール?」と思わず足を止めたくなるような、謎のポスターが登場していた。

 

なんともシュールなポスター。盛岡では「次はどんなのだろうか」と常に注目の的だ

 盛岡の文化の特徴は、一口にサブカルといっても、しゃれた店があるかと思えばディープな店や人が連なっていること。決して人口も多くなく、市街地がコンパクトにまとまっているゆえに、それは煮詰められて独特の香りとなっている。

 一度くらいの訪問では、全容が把握できない盛岡のサブカル文化。その実態は、また改めて報告することにしたい。
(文=昼間たかし)

こうした建物をちゃんと文化財として保存している余裕が盛岡の文化をつくっているのか
昭和の頃は、こんな建物そのものが信用を担保している銀行が多かったよね
これもインパクト大だが、節分の時期はもっとスゴいのだ

最終更新:2017/11/11 21:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画