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日刊サイゾー トップ > その他  > 低価格がもやし生産者を苦しめる

「もやし生産者の窮状にご理解を!」40年前より安い販売価格が生産者を苦しめる……もやし工場を訪ねた

 そんな林の考える1袋の適正価格は40円。これは、今年に入って、さまざまなメディアで報じられている。でも、そうした報道には「40円でも安すぎるのではないか」と、もやし生産者が謙虚すぎることを危惧する声も寄せられている。だが、これは考え抜いた末に導きだされたギリギリの数字である。

「現在、全国の平均価格が31円。これが40年前と同じなんです。その後、もやしの価格は92年に41円まで上昇したのをピークに、再び下降してきました。そうした過去のデータなども検討した結果、生産者もスーパーも、うまく回る価格は40円だと考えているんです」

 話を聞いた後、案内されて工場を見学した。ベルトコンベアに運ばれ、次々と箱詰めされていく、もやしの袋。そこには、見知った安売りスーパーのロゴもあった。

 ラグジュアリーなものへの憧れを持ちつつも、我々の日常は安さを求めてやまない。安いことが正しい。安くて当たり前。できれば無料で……。そんな時代。もやし1袋40円の値札を、人々はどう思うのか。
(取材・文=昼間たかし)

●もやし生産者協会
http://www.moyashi.or.jp/

最終更新:2017/11/06 22:30
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