偏った持論を主張する芸能人たちの勇気に拍手! 新番組『俺の持論』は、炎上を厭わぬ“個々”からの「現代へのアンチテーゼ」だ
#テレビ朝日 #藤本美貴
インターネットは各々が主張し、多様な意見が飛び交う場になると思われていた。結果、そうなっただろうか?
いや。大勢の支持を集めるマジョリティな論が強い力を持ち、その他の小さな意見は大きい声に収束されてしまっている……というのが、個人的な印象である。もしくは、異なる意見を持つ者の前だと、遠慮して沈黙してしまったり。
同調圧力と言うべきか、それとも排除の論理と言うべきか? 兎にも角にも、現代を“主張しやすい時代”とは、必ずしも呼べない状況があると思うのだ。
10月15日よりレギュラー放送が始まった『俺の持論』(テレビ朝日系)は、そんな時流と対をなす新番組。『俺の持論』ホームページには、以下のような文言が踊っている。
「人は誰しも自分だけの意見・主義・主張……つまり『持論』を持っている! 時としてその『持論』は常識を覆し新たな価値観を生み出す可能性が!」
芸能人が今までの常識を覆す“目から鱗の持論”を展開する。これが、この番組のコンセプトである。
■藤本美貴による「女はちょっとブスが1番得する論」とは?
レギュラー放送開始前、10月7日放送のパイロット版に登場したのは藤本美貴。彼女がぶち上げた持論は、極めて偏りまくっている。
「女はちょっとブスが1番得する論」
タイトルからして、キナ臭い。もしもSNSでこんな持論を掲げようものなら、瞬く間に火が点いてしまいそうだ。
いや、タイトルだけで判断を下すのは早計。彼女が言いたいのは、以下のようなことであった。
・企業の営業で、イケメンや美人がいい成績を収めても「色目使ってるのか?」と思われがちだが、“ちょっとブス”が多くの仕事を取ってきたら「マジ、神!」と思われる。
・恋愛において、美人だと「彼氏がいるんじゃないか?」「高嶺の花すぎる」と思われがち。男性もランクを落とした女性を狙いにいく。だから、地味な子ほど遊んでいる。
・日本人は1番よりも2番が好き。「あと1歩!」という状況を、みんなは応援してくれる。手の届かないところよりも、手の届きそうな存在のほうが応援しやすい。
なるほど、すごくわかりやすい。必ずしも、とびきりの美人が得をするわけではないという説にも納得だ。
しかし、一つだけ気になる。そもそも“ちょっとブス”とは、どういう女性を指しているのだろう?
「誰もが認める美人ではない」
「“ちょっとブス”も、美人といえば美人。でも、みんなが『すごい可愛い!』という人ではない」(藤本)
ということは、読者モデルあたりこそが“ちょっとブス”に当てはまる?
「最近は、読モが世の中に死ぬほどいるんですよ。石を投げれば読モに当たるくらい。美人だったらタレントさんになってるわけじゃないですか。その瀬戸際で、みんながんばってるわけです」(藤本)
聞いてるこっちがハラハラしてしまうが、言ってることはいちいち腑に落ちる。ギスギスしたこんな時代の中、主張する彼女の勇気に拍手だ。
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