好調キープの『コウノドリ』シーズン2、いよいよ星野源の“ツンデレ”が完全炸裂へ!?
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周産期医療センター(出産の前後を通して、産科と新生児科で連携した医療体制のとれる施設)を舞台としたヒューマン医療ドラマ『コウノドリ』(TBS系)。2年ぶりとなるシーズン2の第2話目が放送され、視聴率も11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好調をキープ。その内容を振り返りたい。
■出産は奇跡、育児は現実
前回の第1話で、心室中隔欠損(新生児の心臓の心室に穴が開いてしまっている)の子どもを身ごもっていることが発覚した佐野彩加(高橋メアリージュン)が引き続き登場。新生児の疾患は、さほど問題がないことがわかるが、いくら産科医師の四宮(星野源)や助産師の小松(吉田羊)が不安なことなどないかと質問をしても、佐野は執拗に「大丈夫です」としか口にせず、すぐに仕事復帰したいという焦りもあってか、一人で背負いすぎてるように見える。
前回の終盤では、妻への無理解を謝罪した夫(ナオト・インティライミ)も、結局育児休暇を取らなかった事実が明かされ、泣きじゃくる赤ん坊を横にあやすでもなく呆然と一人佇む佐野妻の姿が、先の不安を予感させた。
その際、主役の産科医師・鴻鳥(綾野剛)の声を借りたナレーションで「出産という奇跡の後には、現実が続いていく」と語られ、これはドラマの冒頭で語られた「出産は奇跡だ」という言葉を受けてのものなのだろうが、出産(一瞬の奇跡)から育児(長く続く現実)になだれ込むように突入する一連の苦労も繋げて描こうとしていることがわかる。
特にそれを感じるのは、このドラマが完全な1話完結という区切り方ではなく、何話かにわたり並行して妊婦やその家族が登場し、幾つかの軸として散りばめられている点だ。2年前の前シリーズでも、妻を出産と同時に亡くしてしまった小栗旬がシングルファザーとして奮闘する様子を追いかけ、定期的にその後の苦労(働きながらの育児)が描かれていた。
医師側からしてみれば、随時同時進行で複数の患者の経過を看ているわけだから、ドラマだからといって「一人出産したら次」とならないのは当然なのかもしれない。さらに、並行して見せることで、妊娠・出産だけでなく、その後も母親と新生児の両方の健康を連携し見守る「周産期医療センター」という施設の特色もよく表現されているといえるだろう。
■母体を選ぶか赤ちゃんを選ぶか
そして、今回登場したもう一人の妊婦は、妊娠して間もなく自身が子宮頸がんに侵されていることが発覚した久保佐和子(土村芳)。子宮の入り口を一部切除したものの、すでに周囲に転移しており、胎児に転移はしないものの子宮を全摘出しなくてはならないことが告げられる。佐和子の選べる選択肢は2つ。
・子どもをすぐ諦め、子宮を全摘出する。
・子どもを出産した後、子宮を全摘出する。
当然、子どもを望んでいたわけだし、子宮も摘出してしまうので、佐和子は後者を選択したいが、問題はお腹の子が、まだ19週という、出産するにはあまりに早すぎる段階(帝王切開でも、早期すぎるため子どもに疾患や後遺症などが出てしまう可能性がとても高い)だということ。生まれてくる子どもの健康のために、もう少し母体内での成熟を待ちたいが、当然その間に母体のがんが進行する恐れがある。
子が母体にいるうちは抗がん剤も使えない。乱暴な言い方をすれば、母体を優先するか、それとも母体を危険にさらしてでも生まれてくる子のリスクを減らすか、という大変難しい選択。結果次第で正解がないため、夫婦も、医師も、安易には決めかねる案件だ。
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