世界130カ国にオタクグッズを配送! 世界のオタク事情をTokyo Otaku Modeに聞く
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「日本のオタク文化はクールジャパンとして世界で大人気」――言葉としては聞くが、実態はどうなのだろうか?
どの国の人が、どんな作品の、どんなグッズを購入しているのか? 日本のオタクグッズを海外に販売する通販サイト「Tokyo Otaku Mode」を2012年から運営している、Tokyo Otaku Mode Inc.共同創業者・秋山卓哉氏、MDチーム・高橋裕氏に話を聞いた。
■130カ国、5大陸すべてにオタクグッズ販売実績あり
――Tokyo Otaku Modeでは、どの国に対してオタクグッズを販売しているのでしょうか?
秋山卓哉氏(以下、秋山) 配送はEMS(Express Mail Service:日本郵便が提供する国際郵便サービス)を利用しており、EMSが利用できる地域であればどこでも発送可能です。すでに130カ国、5大陸すべてに配送実績があります。
――日本が承認している国が196カ国ですから、かなりの割合ですね。アジア圏、北米、フランスなどはオタク文化の人気が高い印象がありましたが、130カ国と聞くと、想像を超えて世界中なんですね。
秋山 「こんな国名初めて見た」という国の方にも配送したことがあります。例えば、カリブ海のマルティニークっていうフランス領の島とか。
――マルティニーク、初めて聞きました。Tokyo Otaku Modeのホームページは英語ですが、130カ国、というと英語圏でない利用者も多いかと思います。
秋山 ECサイトは、今は基本的には英語だけですね。商品点数が何万件もあるので、全てを多言語対応にするのは社内のリソース的に難しくて。決済の部分など重要な部分から多言語化を進めています。中国向けには、中国のECモールに出店しており、そちらは全て中国語対応です。
――確かに、お金周りのことについて利用者は母国語で把握したいですよね。商品はどのエリアで特に売れているのでしょうか?
秋山 割合でいくと、北米が圧倒的です。米国が一番ですね。
――海外の人に販売をしていて、こんなこと日本人はしないな、と思ったことはありますか?
秋山 セールをはじめたときに、セール前に買われた方が「差額を返して」と連絡してきて、驚いたことがありますね。
■日本のオタクグッズを自由に海外で販売できるというわけではない
――オタクグッズを海外に販売するにあたって、大変なことは何でしょうか?
秋山 販売のための調整ですね。メーカーさんがマンガやアニメのキャラクターをもとにしたグッズを作るときに、版元さんにこういう商品をつくりたい、と申請するのですが、そのときに「販売する地域」も合わせて申請するのが一般的です。
メーカーさんが国内展開しか考えていない場合は、契約を見直すことが必要です。こういった手続きにはとても時間がかかってしまうんですね。
また、「この地域向けにはすでにディストリビューター(販売代理店)がいるので、現地で仕入れてください」というケースも多くあります。単純に「日本で仕入れたものを世界で自由に売れる」というわけではないのです。
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