「ウェブ再録」の同人誌は売れるのか? 実際に頒布してみた!
#同人誌 #石徹白未亜
■「部数は読めない」&「ジャンルを変えたら前ジャンルは苦戦」
今回のイベントの頒布冊数は以下の通りになった。
【前提条件】
・同人誌A~Eを制作。全て二次創作。「A」「B~D」「E(新刊)」は元の作品が異なる
・書いているのは漫画でなく小説
・A~Cは50部、Dは40部、Eは30部刷る
・B~Eを同人誌の販社を通じ通販している(Aも以前はそうしていたが、委託期間が過ぎて今は販売していない。Eは手続き中で販売はまだ始まっていない)
【前回、2017年8月までの頒布冊数】
A 17冊
B 50冊(完売)
C 37冊
D 21冊
合計 123冊/190冊
【2017年10月の頒布冊数】
A 17冊
B 50冊(完売)
C 38冊(+1)
D 22冊(+1)
E 11冊(+11)
合計 136冊/220冊
※実際は印刷会社が何部か注文した分以外の「余部」を渡してくれるが、端数が出るので入れないでカウントしている。
ウェブ再録の新刊(上記における「E」)は、今回のイベントで11冊を頒布できた。今年の春にその前の新刊「D」を初めて頒布したイベントでも頒布冊数は11冊と、蓋を開ければジャンルが変わっても同じだけの数を頒布できたのだ。
現ジャンルはそれまでのジャンルより同人人気は強くなく、ウェブ再録の元となったオンライン上の話のpixivのブックマーク数は前のジャンルの1/4程度なのにだ。今までこの連載では何回か、「完売はわわ(イケると思われる数より全然刷らず、イベント開始1時間程度で完売してしまい、震えるまでの喜びを隠しつつtwitter上でごめんなさい><とつぶやくこと)」をする人をディスってきた。分かっていてやっている不届きな輩には天の裁きが下るだろうという気持ちに変わりはないが、しみじみと部数は読めない。当日、イベント会場から通販の販社へ発送も行ったため手元にはほとんど新刊は残らず、新刊に関しては上々の結果となった。 しかし、ジャンルが変わると前ジャンルの既刊は例えイベントに参加しても、数は一気に動かなくなる。二次創作の同人イベントは「桃太郎は東1ホール」「金太郎は東2ホール」「白雪姫は西1ホール」(例)などジャンルごとに配置されており、私は今回現ジャンルの場所で出たため、なかなか前ジャンルの人には来てもらいにくいのだろう。 ここで問われるのが交流力であり、前のジャンルでイベント参加する人のスペースに自分の本を委託で置かせてもらっている人もいる。これができれば強いが、それに伴う諸々(人づきあい、しかも金銭の授受が発生)が伴う。そもそも私は非交流派なのに自分の本を頒布してほしいだけ人を頼ろうとするなんて、ムシが良すぎて自分の良心が頼む前に割腹自決を選んでしまうだろう。私は飽きっぽくジャンル熱がいつまで続くかわからないので、やはり部数は50部でなく30部でやっていくのがちょうどいいのだろう。 また、前の記事にも書いたが、私の同人活動の力水は読んでいただいた方からいただく感想だ。twitterをやらない分、とっつきにくさはあると思うので「私、感想乞食で~すっ!」とのPRは積極的に行っている。そのせいもあってかイベントでは暖かい感想をいくつか頂けることもできた。11時くらいに「まだ御本があってよかったです」とほっとした笑顔で言われたときは、同人作家冥利に尽きた。来ていただいた方とそんなお話を今回あれこれできたのも楽しかった。
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