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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 「ウェブ再録」の同人誌は売れる?
【同人活動レポート】

「ウェブ再録」の同人誌は売れるのか? 実際に頒布してみた!

■同人やっていてよかったと思う瞬間~神からのブックマーク

 ウェブ再録にあたり迷ったのが部数だ。私は今まで4冊の同人誌を出しており、1~3冊目は50部、4冊目は40部刷っている。晴れて2冊目が先日完売したため「50部を1年と少しで完売」が好調時の私のペースだ。ただしこれは「前のジャンルにおいて」であり、ジャンルが変わった今、その情報はさっぱりあてにならない。

 pixivの投稿作品やブックマークなどの反響数から現ジャンルの同人人気は前ジャンルほどではないのは分かる。また、twitterでこんなこと呟けば炎上必至だが、「ジャンル内の同人作家としての自分の人気」も部数においては考慮すべきだろう。前ジャンルにいたころ、私のジャンル内でのpixivに投稿した作品のブックマークの集まり具合は「よい方」だった。しかし、現ジャンルでの集まり具合は「ふつう」ぐらいだ。

 さらに、部数において考慮すべきは交流の有無だ。私は感想が欲しいくせにオンラインの同人活動はpixivのみで、twitterでの交流は一切していない引きこもり同人だ。理由は「twitterをやっている自分はイケていない」「顔も声も知らない人と交流すると後からヤバいことに気づくことがある」「そもそも自分が欲しいのは交流ではなく作品への感想だった」などが挙げられる。ということでフォロワーさんもおらず、「交流による需要」もない袖は振れない状態だ。

 その上ウェブ再録だ。以上、目をこらしても明るい兆しは見えず、「爆死」という言葉が頭をよぎる中、印刷会社には30部で注文した。なお、大抵の印刷会社は20部、10部でも刷れるが、ここまで少部数だと価格は大して変わらない。

 なお、「今後このジャンルでどれだけ活動していくか」も部数を決めるにあたって大きな要因だろう。またこのジャンルでイベントに出る予定があるなら、ある程度部数はあった方がいい。しかし現ジャンルは今回の再録の加筆修正を書いたら超すっきりしてしまい、今後も続けていくかは正直微妙だ。そのわりに30部は強気ともいえるが、やっぱりこんないい話書いちゃった以上、10や20部では自分に申し訳が立たないと、結局毎度のパターンで刷ることにした。

 この段落と次の段落は自慢になるので舌打ちしながら読むか、薄目で飛ばしていただければと思うが、印刷会社に注文を出したあとイベント用のお品書きを作り、いつもの通りpixivにアップしたところ、「同担で絵もうまければ話もうまい、超絶イケてる二次創作漫画を描く同人作家さん(以下、神)」からお品書きに対しブックマークをもらってしまったのだ。これは同人活動をしている人でないと伝わりにくい感動だと思うが、「庭から石油が噴き出て止まらない」くらいに捉えてもらえれば、おおむね合っている。なお、作品そのものをアップした時はその神からはブックマークはなかったのだ。

 マイナージャンルなので、神は単にイベント合わせ(同人用語で、そのイベントに合わせて中的一緒にコスプレをしたり、同人誌を出すことを差す)で同担はおしなべてチェックしていただけかもしれないが、そんなことを確認したところで何になるというのだろう。「神も気に入ってんだ、アタイの話。やっぱりね、アタイも好きなんだ」と鼻の下を人差し指でこすればそれで十分だ。しかし神からブクマをもらった以上、発行部数は30部ではなく300部の間違いだったのではと思ったが、お品書きのトータルのブックマーク数は結局いつも通り一桁で、心の底から追加注文を出さなくてよかったと思い当日を迎えた。

 神は通販派の可能性もあるし、私自身、人のお品書きをブクマしたものの買わずに終わるケースはある。よってイベント爆死の可能性はゼロではないものの、神からのブクマである種やりとげたなという思いを抱え、ビッグサイトに向かった。

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