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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > やらせじゃない「イカ天」への期待
昼間たかしの100人にしかわからない本千冊 27冊目

「女のコがパンツを脱ぐ!!」やらせ番組だと思われていた「イカ天」への期待

 5月に上梓した『1985-1991 東京バブルの正体』(MM新書)は、ことのほかに話題となり、派生してさまざまな依頼もあり、ありがたいことこの上ない、今日この頃。

 とはいえ、新書のページ数ゆえに、けっこうな部分を削除せざるを得なかった。というよりも、実際に本に記述したのは取材や調査で知った事実の十分の一程度か。まだまだ、書きたい衝動の収まらぬ事どもは、山の様にあるという具合である。

 例えば、当時のテレビ事情。「イカ天」こと『平成名物TV 三宅裕司のいかすバンド天国』(TBS系)のブームについては、ページを調整して、なるべく多くを語った。現在ありがちな回想では、多くの新たなスタイルのバンドが誕生し、盛り上がったことが語られる。

 ただ、これは歴史の「綺麗な」一面に過ぎぬ。

 実のところ、この番組が盛り上がった理由は、なんといっても世の男子たちが「女のコがパンツを脱ぐ」可能性に賭けていたことにある。第1回の放送で、完奏できなかったガールズバンド「ヒステリック」が「バカヤロー! ズボン脱ぐぞ! オラ!」と叫んで、パンツまで脱いでしまったのである。肝心の部分は、カメラマンの妙技で電波には乗らなかったのだが、噂が噂を呼び「何が起こるかわからない番組」=「もしかすると、エロいハプニングが起こるかもしれない」と考えて、チャンネルを回す人は急増したというわけである。

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