カンナが土木作業員に!? まったく涙腺がゆるまない“涙のラスト”も平均視聴率2ケタ記録『カンナさーん!』最終話
#TBS #要潤 #渡辺直美 #どらまっ子 #大羽鴨乃 #カンナさーん!
一方、第3話から第6話でカンナと恋仲になったファッション業界の大物・ニック難波(加藤雅也)がニューヨークから帰国。カンナとは会えずじまいでしたが、借金とカンナへのプロポーズ失敗で落ち込む礼に対して「何度でもトライしろ」と激励して去って行くのです。
ニックに勇気づけられた礼は、工事現場で働くカンナの元へ駆けつけます。そして、最初の結婚の時と同様、バイオリンの演奏者やプロジェクションマッピングを用いてのロマンティックな演出でプロポーズ。今度はカンナからOKをもらえ、小さいアパートの一室ながらもひとつ屋根の下で親子3人の生活を再開させたところでドラマは終了となりました。
さて、感想ですが、今回はこれまでにも増してツッコミどころ満載でした。まず、柳子が礼に対して、カンナと麗音とはもう会うなと言うシーン。これまでのやり取りを考えれば「カンナと」はわかりますが、猫かわいがりしていた麗音とまで縁切りしろと言う意味がわかりませんでした。
それと、その柳子の忠告を受けた礼が、もう会わないとカンナに切り出したシーン。「俺の不幸に2人を巻き込みたくない」と語るのですが、これまで何度も浮気し、離婚する原因をつくった張本人が何を言っているのかと噴飯ものでした。また、借金返済に協力するとカンナから言われた後、「俺にはやっぱりカンナが必要だ」と言ってしまえる都合の良さと、結果的にそれを受け入れてしまうカンナの甘さは典型的なダメ男とそれに引きずられるダメ女の構図。全10回の放送中ずっとつかず離れずを繰り返していましたが、さすがに見飽きてしまいました。
それともう1つ、カンナが工事現場で働くシーンがひっかかりました。現場のおっちゃんがいきなり「ウチで働きてーのか」なんて声をかけますかね。それを受けてカンナはすぐに働き始めるのですが、たとえ泥臭くとも困難に立ち向かうポジティブな姿を見せたかったのでしょうか。その割にメイクがばっちりだっため、まったく無意味な演出に思えてしまいました。
演出といえば、最後の礼のプロポーズ。そのシーン直前にCM入りする際、「涙のラスト」というテロップが流れたのですが、どこに涙を流す要素があったのでしょうか。借金を抱えた奴が何を呑気なことしているのかと冷めた目で見てしまい、涙腺がゆるむことはありませんでした。
今回に限らず、全体を通してご都合主義な展開が目立った『カンナさーん!』ですが、視聴率的には大健闘。ネット上ではカンナのポジティブな姿に元気をもらえたという声もありますから、もしかしたら続編制作もあり得るかもしれませんね。その時にはもう少し、カンナと礼以外の出演者たちのキャラも掘り下げるようなストーリー展開を期待したいです。
(文=大羽鴨乃)
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