最高視聴率記録で有終の美! 元子のラストスマイルの意味は?『黒革の手帖』最終話
#ドラマ #テレビ朝日 #武井咲 #どらまっ子 #大羽鴨乃 #黒革の手帖
さて、感想ですが、今回はやはり元子の最後の笑みが気になりました。何も考えずに観ていれば、「また黒革の手帖を盗まれて警察に捕まってバカだな、因果応報だな」ともとれます。しかし見方を変えれば、たとえ市子に盗まれなくても元子は自分で警察に1億円の領収書を届けたのではないかとも思えるのです。なぜなら、それによって安島の結婚が破談になり、初回から密かに恋心を抱いていた“本当に欲しいもの”である安島を手に入れることができるから。自分の元に警察が来たということは、安島にも手が及んだ。それを確信した上でのラストスマイルだったのではないか、とも思えました。
それともう1つ気になったのは、安島も連行された際に微笑んだこと。“あいつやりやがったな”という意味だったのかもしれませんし、あるいは計算通りだったのかもしれません。なぜなら、京子との政略結婚は長谷川の圧力があったからで、安島にとっては本意ではなかった。心は元子に移っていた。そこへ、思いもよらない長谷川の死。安島にとって足枷が無くなったわけです。羽田空港の件に関しても、安島が議員秘書をしていた時の話ですから直接的に罪に問われることはないでしょう。これまで欲しいものは何がなんでも手に入れてきた元子ですが、安島も同じタイプの人間だった。そんな2人がこの先、結ばれる。そう予感させるように仕向けた終わり方だったのかもしれません。
今回で最終回ということですが、これまで何度も映像化されてきた作品ながら、脇役たちがそれぞれ個性を発揮したことで毎回飽きることなく観ることができました。また、武井に関しては、原作の主人公が30代前半ということもあり、「銀座のママ役を務めるには力不足」と、放送前はあまり期待されていませんでした。しかし、抑えた演技と目力の強さで見事に悪女役をこなし、下馬評を覆すことに成功したのではないでしょうか。先日、EXILE・TAKAHIROとのデキ婚を発表し、今後は産休のためにブランクが空いてしまうかもしれませんが、復帰後の活躍に期待したいところです。
(文=大羽鴨乃)
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