参拝すればチケットが当選する? 皆中稲荷神社で聞いた、本当の御利益の意味
2017/09/18 18:00
■やっぱり!欲得だけで参拝しても御利益は得られない
そこでやはり聞いてみたいのは、実際に御利益を得た人のこと。宝くじに当たったりしている人はいるのかと、尋ねてみた。
「宝くじで高額当選されたと、お礼参りにいらっしゃる方もおられます。絵馬を見ても、当選のお礼を書いている方が何人もいらっしゃいますね」
と、ここまで読んだ人は「ちゃんと御利益を得ている人がいるのか。自分もお参りして高額当選、あるいはチケットを……」と考えるかもしれない。でも、参拝したら、たちどころに当選するなんてことはない。鶴田さんは、参拝と御利益の関係をこう説明する。
「本来、参拝とは神様に感謝して、家族や地域、国の繁栄や自分の健康を祈るもの。参拝する皆さんが、崇敬の気持ちを念ずることによって、神様も威を増します。その結果として、さまざまな御利益に繁栄されるんです。特に崇敬も何もなく<このチケット、宝くじを当てて下さい>では、叶わないことなんですよね」
これまでもいくつかの神社を取材しているが、どこでも共通して語られるのは、まず地元の氏神様をお参りすること。常に、神様への感謝を忘れないことによって、初めて御利益を与えていただけるというわけ。結局は、日頃の行いというのが、もっとも大切だということだ。
今では地域の名物行事(神事)である「鉄炮組百人隊出陣式」も、先代宮司と町の人々が共に復興したもの。そうした神社に奉仕する人々の努力が、ご神徳に反映しているのだろう。近年は外国人の参拝客も絶えないというにぎやかな境内を見て、そう思った。
(取材・文=昼間たかし)
最終更新:2017/09/18 18:00
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